
地方銀行…
ゼロ金利、法人融資も滞るこのご時世、地方銀行は全国で再編が進み、存続が危ぶまれている地銀も中にはあります。
ということで本日は実際に某地方銀行に勤めて4年目になる若手社員にお話を伺ってきましたので、地方銀行の現実をお伝えしたいと思います。
今の時代のニーズに合っていないにも関わらず法人融資を神格化する老害支店長、法人融資の需要が減っているにも関わらず昔と変わらぬ営業ノルマ、ノルマを達成できなければ朝7:00出社に夜間残業…
どれもこれも非効率の極みです!
そもそも、時代のニーズに合わせられないおっさんが支店長やってる時点でオワコンなんですよ…
ってことで、地方銀行の仕事内容の実態、今後はどうなるのか?見ていきましょう!
目次
地銀の主な収入源と主な仕事内容
まずは非常にざっくりですが、地銀の主な収入源と仕事内容を見ていきましょう。
地銀の収入源は細かいことを除けば主に大別して2つに分けられます。
そして、仕事内容も為替事務や窓口業務などの事務職を除けば以下の2つに大別されます。
新卒で地銀の営業をやるんだったらまずやらされるのが以下の2つですね!
法人融資
半沢直樹でもお馴染み。
銀行といったらこれでしょう。企業など法人に対する融資です。
法人融資により金利収入を得るわけですね。もちろん個人融資も行いますが、メインは地元の中小企業に対する法人融資により利ざやを得ています。
ドラマのように、企業回りをして
「お金借りませんか!!?」
と言って営業して回るわけです。
ただ、あとでお話ししますが近年地元の中小企業は資金を銀行から借りない傾向が強く、ここでの収入は正直頭打ちになりつつあります。
それプラス今の時代はゼロ金利時代です。法人融資により金利で収入を得るという収益モデルは今の時代に合っていないと言わざるを得ません。
正直、地銀はもはや法人融資にそこまで注力する必要はないのです…
まあ、そのへんの細かいところはあとでお話ししましょう。
金融商品の販売による手数料収入
法人融資が停滞する中、地銀の最近の収益では金融商品の販売による手数料収入が大きくなってきました。
なぜならゼロ金利が続く現在、国民の間でも「貯蓄より投資を!」という流れが国民の間で広がっているからです。
ですので金融商品は結構売れるわけですね。
金融商品ってなんなの?というとわかりやすいのでいえば投資信託がありますね。
例えば投資信託を販売したら信託報酬というファンド維持のための手数料の収入を地銀は得ることができるわけです。
信託報酬は細かく言うと3つの会社で折半するのですが、とりあえず地銀は投資信託を売って信託報酬手数料を得ていると理解していただければ結構です。
ゼロ金利時代、お金をただ預けておくよりも運用したほうがいいという意識もあり、運用を開始するお客が増えているというわけです。
特に投資信託商品に関しては売った後も信託報酬が定期的に入るというだけであって、地銀としてはかなりの収入源となっています。
正直、法人融資にいつまでも拘らず金融商品の販売にシフトしていったほうがいいんじゃないのか…なんてことも思いますね。
ちなみに金融商品を売るための営業のやり方としては顧客の資産残高を見て、資産を持っている人に電話をかけて金融商品を勧めるというやり方ですね。
お金を持っている人は投資をしたいという意欲もありがちなので、そこそこ電話に応じてくれる人が多いわけです。
需要がないのに法人融資を神格化する老害支店長
さて、ここからが本題です。
上記の収益モデルと仕事内容、今の時代情勢を鑑みればわかるように、ぶっちゃけ現在ですと法人融資は頭打ちなのです。
そもそも需要がないですし、仮に融資しても金利が安いからあまり儲からないわけです。
地方の中小企業はかつて銀行からお金を借りまくって苦しい思いをしたからこそ、銀行からお金を借りたがらないのですよねえ…
また、そもそもこんなご時世なわけですから地元の中小企業は危険を冒してまで事業拡大をしようとしないのです。
特に世襲企業ですと自分の親が銀行から融資を受けて苦しんでいる姿を見ているので、余計に銀行からは借りたくない心理が働きます。
そんなわけですから法人融資は需要もなく、儲からないので全く今の時代に合っていない営業なのです。
にも関わらず!支店長の頭の中には「銀行の仕事といえば法人融資!」という固定観念があるため法人融資ノルマを見直すこともなく、ニーズに合っていない法人融資営業を社員に強制するのです。
全く、支店長は頭が固いにもほどがありますよね…
かつてより法人融資の需要がないのにノルマは変わらない。ノルマ地獄。
すなわち地銀の法人融資担当の営業マンは、需要が無いとわかっているのに関わらず融資をお願いしに企業回りに行かなければならないのです。
そんなわけですからもちろんノルマを達成できるわけもなく、毎晩の残業を強いられるわけです。
需要が無いのに関わらず残業して融資案件を獲得しなければならないわけですから、そりゃ仕事の能率が上がるわけないですよね…
市場の需要を把握できず、過去の文化に固執してニーズのない営業をしているからこそ、地銀の未来は暗いと言えるでしょう。
ちなみに個人資産運用の提案営業は1990年代から始まったので、今の支店長クラスのおっさん連中は資産運用の営業を経験していません。だからこそ、現代の金融商品の営業を認めていないのですよね…
新しいものを受け入れられないのはおじさん連中の特徴とはいえ、そんな人たちが上にいては変えるべきものも変えられないと思うんですよねえ…
地銀は法人融資中心の営業から金融商品中心の営業に変えるべきである
では、今の世の中どんな営業が需要があるかというと、ズバリ金融商品の営業です。
前述したように、ゼロ金利時代において金融商品の需要というのは非常に高いんです。
そして、地銀側としても信託報酬を見込めるので収益にもなります。まさに需要と供給がマッチ。これこそが今地銀が注力すべきことであると僕は思います。
2018年から積立NISAが始まりましたが、貯蓄から投資への動きが確実に現れています。
(ちなみに積立NISAは購入時手数料がかからないので地銀の儲けとしては少ないですが…)
社会のためにも、地銀のためにも、法人融資を改める時代が到来してきていると思います。
*追記
ご指摘いただいのですが、地銀の非金利収入の全てが金融商品の販売に伴う手数料だけというわけではありません。
就活生の皆さんはその辺は勘違いしないでいただければ幸いです。
非金利収入は金融商品の販売に伴うフィーだけではなくBMやリース、海外現地法人に対するサポートなどあらゆる収益機会を模索中であります。 https://t.co/NAYcqHExlc
— 桐崎美玲 (@nagoya_de_) 2018年2月15日
まとめ
ということで、地方銀行の実態について見てまいりました。
ドラマでもよくやっていますが、やっぱり支店長の頭って固いですね〜
やはり社会は若者が担わなければダメだと思うのです。
若者が新しいことを始め、それを上の世代が支える。それこそが組織としてのあるべき姿でしょう。
社会の需要を理解できず、いつまでも過去の銀行の姿に固執していては地銀は衰退するばかりです。
どんなに素晴らしい理想を持っていても、上が詰まっているとその理想も現実とはなりません。
その事実をもってしてもあなたは地銀に行きたいんですか?金融業界に行きたいんですか?
え?メガバンクならいい?果たして本当にそうでしょうかねえ…
例えばUnistyleには「現役行員が語るメガバンクの2年目行員の特徴」という記事がありますが、「仕事が楽しいと公言している同期は2割もいない」「ひたすらノルマ達成のために詰められる」など地銀以上に悪いことばかり書いてありますからねえ…
そもそも金融業界に行くこと自体がそれなりの覚悟がいることだと思うのですよ…
今や業界の真実を記事にして発信している就活サイトも数多くありますので、ナビサイトなんか参考にせずに是非ともそういった最新の就活サービスを使いましょう。
UnistyleやONE CAREERでもいいですし、就活生が選考の様子などを書き込む口コミ就活メディア、就活ノートあたりもオススメですね。どれもイマドキの就活サイトです。
ナビサイトは大手企業から多額の広告料を貰っているので、企業の実態、真実ってのはうまく隠されてしまっているんですよね…
今の時代、地銀と同様にナビサイトも時代遅れなので是非とも上記で紹介したような最新の就活サービスを利用して情報を多角的に得るようにしましょうねw
ってことで、今日はこの辺で。
ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。
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