鉄道会社総合職の現役社員が教える鉄道業界の実態と仕事内容

「人生には、夜勤をする人生としない人生がある。」

これは3年目の現役鉄道会社員が言い放った名言です。

安定、ホワイト、高給で知られる大手鉄道業界。

しかし、多くの鉄道会社の社員は夜勤をしており、鉄道はそうした人々の労働によって成り立っています。

この世は誰かの仕事で成り立っているとはよく言ったもので、インフラ業界、特に鉄道業界はまさにその典型例と言えるでしょう。

今回はそんな鉄道業界で働く社員さんにお話を伺い、鉄道会社の総合職の仕事内容、実態についてお聞きしてきました!

総合職として入社すれば高卒や専門学校から就職した社員を差し置いての出世が保障されているとはよく言われるもの。

しかし、入社してからの総合職の仕事内容は現場仕事が多いです。

その実態と仕事内容はどうなのか?

現場で働く鉄道社員に綿密に取材し、鉄道会社員の仕事内容、業界の裏話、就活ノウハウなどについて記事を書いてみました。

鉄道業界を志望する就活生諸君は是非お読みください!

 

※ちなみに、YouTubeでも喋ってます。文字読むのがめんどいという方、ご興味ある方はこちらからご視聴ください。

 

JRと私鉄の違い

鉄道業界といっても色々あります。

一つ一つの鉄道会社について語っていたらキリがないので、大きなくくりであるJRと私鉄についての仕事上の違いをまずは見ていくことにしましょう!

ちなみに、給与面の違いで言えばトップはもちろんJR東海ですが、大手私鉄(近鉄、東急、小田急、東京メトロ、京王あたり)であればJR東日本よりは給料が良いです。

 

JRはお客様より自社優先

JRは旧国鉄の流れを汲んでいるのか、何事に対しても自社優先のところがあります。

例えば、人身事故の際の電車の止め方にも社風が現れます。

JRで人身事故が起きたら、全線抑止します。
つまり、その路線に走っている電車を一気に全て止めてしまうのです。

それは鉄道会社からしてみれば電車の運行を再開する時に非常に楽です。

なぜなら全ての電車を止めているので、再開するときは何も考えず全電車をまた動かせばいいわけです。電車の順序や間隔もそこまで気にする必要はありません。

しかし、乗客側からしてみれば関係のない駅で起きている人身事故に巻き込まれてしまうことになります。

湘南新宿ラインの例で行けば、熱海の人身事故が宇都宮に影響を及ぼすことになります。
線路が広すぎることの弊害と言えますね。

一方で私鉄は違います。私鉄では人身事故が起こった際は区間運転をします。
人身事故の起きている区間だけで電車を止めるということです。

例えば東急の武蔵小杉駅で事故が起きたら、武蔵小杉以北の武蔵小杉〜渋谷と武蔵小杉以南の武蔵小杉〜横浜間で電車は運行させます。

つまり、事故の起きた駅以外では電車を運行させるのです。

これは乗客側からしてみれば電車を運行してくれる分ありがたいですが、会社側からしたらかなりの負担になりますね。

なんせ、電車の順序、間隔、配置、ダイヤ、全てその場で考える必要があるからです。これはもう大変な労力と頭の回転が求められますよね。

このように、JRは自分の会社本位であり、私鉄はお客様本位で仕事をしていると言えます。

こういったところはまさに、JRは奢り高いなあという感じですよね。

 

転勤があるのがJR

仕事面での違いで大きいのは、やはり転勤のあるなしです。

JRは問答無用の転勤があり、私鉄では転勤はありえません。

JRはでは線路をカバーしている範囲が広いので、仕事の都合で秋田や青森などの地方に飛ばされる可能性があります。

また、JRでは基本的には勤務地を選ぶことができないので

「秋田に行け!」

と命じられたら必ずそこで業務をしなければならないのです。

鉄道会社では総合職であれば基本的に最初の1,2年目は必ず最初に駅員の仕事をしなければなりません。

JRにはエリアという概念があるのですが、一度そのエリアに飛ばされたら1年、いや、それどころか3,4年間ずっとそこで働かなければならないのです。

例えばJR山手線エリアに配属されたのなら、3,4年間はずっと山手線の線路を往復する生活が続くわけです。

山手線であれば3,4年、下手すれば10年間はずっとグルグルと同じ線路を周り続ける生活を送ることになります。

一方、私鉄はそんなに範囲が広くないので転勤がありません。

転勤をするしないであれば私鉄の方がお得かもしれません。

例えば小田急であれば小田急沿線以外の場所で働くことはあり得ません。

会社から転勤を命じられたらそれに応じなければならない、いわば社畜体質なのがJR。転勤の可能性はなく、自分の会社の路線沿線に住居を構えることができるのが大手私鉄と言えるでしょう。

こういった社内制度にもまさに、JRと私鉄の社風の違いが現れていますよね。

 

入社1〜3年目の仕事内容

ではJRと私鉄の違いがなんとなくわかったところで、気になるのは入社してからの仕事内容。
百貨店での仕事や駅係員をやらされるというのは有名な話ですが、実際はどうなのか?

はじめに駅員の生活リズムのお話をしてから、「駅員」「車掌」「鉄道士」などの仕事内容について見ていくことにしましょう。

 

生活リズム

とある駅員の生活は、朝9時に出勤して朝9時に退勤です。

そして次の日は休みになります。

つまり、「出勤」「明け」休み」という流れになります。

泊まり勤務なので、24時間働くことになります。

まあ休憩などを含めれば1日16時間働いてることになるでしょうか。
普通のサラリーマンが1日8時間働くとしたら、鉄道員はサラリーマン2日分の勤務を1日に詰め込むようなイメージです。

その代わり、次の日は休みです。

つまり、2.5日出勤すれば1週間が経過することになります。
ですので1週間すぎるのがとても早いです。

そして、夜勤に該当する時間帯が多いのでめちゃくちゃ夜勤手当と宿泊手当がつきます。

従って給料はめちゃくちゃ良いです。

生活リズムが狂うので体力はきついのですが…

 

鉄道員の昇格ステップ

鉄道員の生活リズムについてお話しして来ましたが、鉄道員には昇格ステップがあります。

それは「駅員」「車掌」「運転士」という順序でステップアップしていくという順番です。駅員の次に車掌が偉く、車掌の次に運転士が偉いというわけですね。

運転士というのは本当に選ばれしエリートであり、なれるのは鉄道員の中でも極僅かです。

ちなみに、人によってはずっと「車掌」の地位のままの人もいます。

ということで、以上を踏まえて具体的に鉄道員(駅員、車掌、鉄道士)の仕事内容について見ていくことにしましょう!

 

駅員

まずはじめに駅員はどんなイメージでしょうか?

お客さんからしてみれば、酔っ払いの相手、クレーム対応などの接客をしているイメージがあると思います。

しかし、駅員は接客をずっとしているわけではありません。

大抵は券売機の裏に事務所があり、駅員はそこでカタカタとパソコンをいじっているわけですが、その中で駅員は主に落し物の管理をしています。

新入社員が落し物の管理をすることになるのですが、これがまあ大変です。

雨の日なんか1分単位で落し物が届きますからね!これを管理するのは超大変な仕事です。

もう1つ重要な駅員の仕事は、車椅子で障害者の方を乗せて下ろす仕事です。

「えっ?板をおろして車椅子で障害者の方を電車に乗せる仕事ってそんなに大変なの?」

と思われるかもしれませんが、車椅子系の仕事は実は1時間に2回くらい発生します。

そしてあの板は恐ろしく重いです。大学の机よりは確実に重いです。駅員はエスカレータを使ってはいけないので、それを階段で運んでいかなければいけません。

ですのでこの仕事は必ず新入社員がやることになります。これが結構重労働。

そして最後に一番重要な仕事があります。

それは、「列車監視」です。

列車監視って何?というと、電車のドアが閉まる前に乗客が全部乗ったことを車掌さんに伝えるために、旗を振る仕事です。

つまり、乗客が全員乗ったらその合図を車掌さんに出すわけです。

このタイミングを見計らうのがとにかく難しい!

しかし、この仕事をこなしておかないと車掌になった時に電車を閉めるタイミングを測ることができなくなるので、見習いとしての重要な仕事となります。

 

車掌

車掌というのは電車の一番後ろに立っている人です。

車掌は決して座ってはいけません。なぜなら出発監視や到着監視をするために窓から顔を覗かせなければならないからです。

他にもアナウンス、空調管理などの仕事も座ってはできないので立って仕事をしなければなりません。

 

「えっ?アナウンスはわかるけど空調管理って何?空調って自動なんじゃないの???」

 

と思った皆さん、そんなことはありません。空調は全て車掌が時と場所に合わせて手動で調整しているのです。

例えばラッシュ時は冬場でも暑いので送風を送ったりします。

車掌は車内モニターを見られるので、車両によって、時間によって、客の顔も見ながら、空調を整えなければなりません。

車掌室が壁ではなく窓なのは、車掌が乗客の顔色を見て空調を管理するためでもあるのです。

決して鉄オタが前方の景色を見るためじゃありませんよ

そういった仕事内容があるので、車掌は常に立って仕事をしていなければならないのです。

また、アナウンスに関して言えば車掌はアナウンスするタイミングを全て景色で覚えなければなりません。

100個の駅があったら、登りと下り分の100×2の200個分のアナウンスする瞬間の景色を覚えなければならないのです。

これは研修でも覚えますが、それだけでは足りないのでYouTubeを見たりして必死に覚えます。

 

運転士

さて、ラストの運転士。こちらは駅員の中でも最高ランクに位置付けられる職種なのですが、まずはじめに理解していただきたいのは、運転士は駅員や車掌とは比べ物にならないくらい大変だということです。

例えば、線路の勾配などは全て暗記しなければなりません!

どこにどの程度の勾配があるかを全て暗記しなければ電車は綺麗に止まれません。

それ以外にも信号の立っている位置や踏切の位置、そういったものを全て覚えなければなりません。

信号は電車同士の追突を防ぐためにあるわけですが、極稀に信号機の故障により信号が光っていないという場合があります。

これに気づかないと、そのまま突っ込んでしまって事故を起こしてしまう可能性があります。

そういった事故が起きないために信号の位置を覚えなければならないのです。

こんな風に、とにかく運転士は勉強することが多すぎるのです。

法律、車両点検、電気(電車の回路図など全て覚えなければなりません)などの学科があり、余程の決意と努力がなければ運転士にはなれないのです。

まあ、総合職で運転士になれるのは極僅かなので、運転士になれるのはエリートということですね。

ちなみに運転士になるには1人あたり700万くらいかかるみたいです。

高すぎんよ!

 

駅ビルや百貨店の販売員

この仕事は総合職でもやるとは限らないですが、お話ししておきます。

鉄道の知識、業界知識は一切必要なく、普通に百貨店の店員さんと仕事内容は変わりません。

ただ、コンビニやスーパーの接客とは全く異なります。

売り場で接客をするのですが、接客は提案がメインになります。

例えばリビング、寝具売り場を担当してるならば、

「夜寝られないんだけど、何かいいのないかしら?」

などという質問が来れば、そのお客様にあった商品を提案するのが仕事になります。

そのお客さんの頭のサイズ、希望する価格帯、そういったものを加味しながら自分の持っている商品知識を総動員してお客さんに最適な商品を提案することが仕事になります。

もちろん企業ですので、売り上げを多くあげる販売員は評価が高くなり、昇格にも関係してきます。

ちなみに百貨店などでの仕事は鉄道の仕事と関係ない!と思うかもしれませんが、自分の会社が鉄道以外でどんなビジネスをしているのか、そういったことを多く学べる期間でもあります。

 

鉄道整備士

これは向き不向きがはっきり分かれる仕事です。

要は工場労働者です。

仕事内容は簡単に言うと車両の部品点検です。
電車にも車検があるので、そのための整備点検を行う仕事です。

あとは試運転という仕事があります。

これは一回バラバラにした電車を組み立てて、きちんと運行するかを調べるために試し運転するという仕事です。

試運転自体は運転士さんにお願いするのですが、その横にいて運転士さんに指示を出して、きちんと運行されるか確認する仕事になります。

ちなみに、試運転の時はなぜか鉄オタたちが集まってきます。一体どこから情報を仕入れているんでしょうか….

 

飲み会、合コン

合コンはめちゃくちゃ盛んです。

百貨店の女の子やらグループ会社の女の子やらとの合コンが非常に盛んなので、その辺は困らないと言えるでしょう。

ちなみに職種としてはかなりモテる方です。

高給ですし、安定しておりますし、私鉄であれば転勤もないので女性受けはかなり良い職種になります。

20代後半や30代くらいの焦っている女性からはかなりモテることにな流でしょう。

鉄道員は話すネタにも困らないですし、合コンでも女の子は非常に興味を持ってくれるので、間違いなくモテる職業と言えるでしょう。

モテたい男性の皆さんは是非鉄道業界へ!

 

ちなみに、会社の飲み会は普通です。

というか、朝にアルコール検知があるので夜はそんなに飲めませんw

 

鉄道会社は絶対に鉄道オタクを採用しない!

これは重要なことですが、鉄道会社は鉄道好きはとりません!

「鉄道会社が求めているのは、鉄道好きではなく、お客様を守りたい人なのです。」

というのは鉄道業界ではよく言われることで、

「鉄道が好きならお客様として乗ってください!」

ということです。

鉄道は安全第一、お客様に安全に目的地にたどり着いてもらうことが使命なので、鉄道好きは全く求められていないのです。

ちなみに、どの鉄道会社にも3つの綱領というものがあります。

 

1.安全の確保は、輸送の生命である。
2.規程の遵守は、安全の基礎である。
3.執務の厳正は、安全の要件である。

 

これはどの鉄道会社も共通してあげている、非常に重要な言葉です。

どの鉄道会社もこれらを守って職務を全うしなければならないのです。

逆に言えば、鉄オタでもこれらの使命に共感し、これらを実行してもらえる人であればいい訳です。

 

就活で鉄道会社から内定を貰うためには?

例えば小田急の選考を例にとってみると、

ES→グループディスカッション→適性試験→一次面接→小論文→面接、面接、面接→最終面接

といった感じで合計9回も選考があります。

それだけ人を見て、厳正採用をしているということですね。

鉄道業界全体がこのような厳正採用を行っています。

また、選考で求められることとしては鉄道業界って総合職であれば多くの方が思っているほど特殊な業界ではありませんので、一般企業に対して求められていることとほとんど同じことが求められます。

強いて言えば色々な人と関わり、色々な仕事をさせられるので、どんな人にでも敬意を払える人が求められていると言えます。

特別何かに秀でていなくとも、しっかり対策を練って選考を受ければ受かると思いますので、みなさん頑張ってください!

 

まとめ

以上、鉄道会社の仕事内容とその実態について見てきましたが、いかがでしたでしょうか?

かなり具体的な話が多かったので、参考になったんじゃないかと思います。

 

車掌さんが乗客の顔色を伺いながら時間帯、車両によって空調をその都度変えているなんて、多くの人は知らなかったんじゃないでしょうか?

 

気持ちよく電車に乗れるのは、駅員さんの労働によるものだということですね。

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内定を獲得するためには、業界研究は必要不可欠です。是非とも記事を読んで勉強しておきましょう。

 

ってことで以上、「鉄道業界の仕事内容と実態」でした!

 

 

 

ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。


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