就活生は労働分配率の概念を知って適切な給与水準を把握しろ

就活生の皆さんは労働分配率という用語を知っておりますでしょうか?

労働分配率とは、「企業の利益のうち人件費への分配分の割合」のことを言います。
要するに、「企業が稼ぎ出した利益のうち何割が従業員に還元されているのか?」を測るための指標になります。

労働分配率が大きければ社員は会社から多くの給与を貰っていることになりますし、労働分配率が小さければ会社がお金を貯め込んで社員を安月給でこき使っているということになります。

もっとわかりやすく言えば、資本家が労働者からどれほどのお金を搾取しているかを示す指標になります。

この搾取指標「労働分配率」の概念を知れば、自分が受けようとしている企業が社員にきちんと利益を還元しているのかということを具体的に知ることができます。

中にはめちゃめちゃ利益が出ているのに労働分配率が低い!っていう企業がありますからねえ…そういった企業は利益を自分のところに貯め込んで社員には安月給しか渡していないわけですから、天罰を下すべきであると思います。

ということで、本日は労働分配率の概念、計算方法を説明し、実際に某企業の労働分配率を算出して搾取指標を示してみたいと思います!

就活生の皆さんはこれを知っておけば、入社して会社から搾取された!なんて事態が防げますよ。

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労働分配率とは?

初っ端から企業の財務諸表なんかを例に挙げても訳が分からないと思うので、まずはわかりやすい例を挙げて説明します。

例えば、あなたがせどりビジネスを始めたとしましょう。

デジタルカメラを1台7000円で仕入れて、1万円で販売するビジネスを始めれば、商品であるデジカメ1台あたり3000円の利益が上がります。

この3000円を付加価値といい、小売業などの商業では売上総利益と同じ意味になります。

そして、もしあなたがこのせどりビジネスのために誰か従業員を雇っていたら、この3000円の付加価値の中から幾分かを従業員へ給与として支払わねばなりません。また、事業を維持させるために必要な諸経費(家賃、税金)などの支払いもこの付加価値から分配されます。

すなわち、事業で獲得した付加価値(売上総利益)は従業員の人件費や家賃、税金の支払いなどに分配されます。

この3000円の付加価値のうち、人件費への分配分の割合を「労働分配率」といい、一般的には付加価値の半分、すなわち50%の労働分配率が適正とされています。

以上から、労働分配率を導く公式は

労働分配率(%)
=人件費÷付加価値額

となるわけです。

今回の例では、もし従業員へ1500円の給与を支払うとすれば、

労働分配率(%)
=1500÷3000
=50%

となり、50%の労働分配率ということになります。

人件費の内訳

さて、労働分配率についてわかったところで、人件費の内訳について考えてみることにします。

一般に従業員が会社から貰う報酬は、給与だけではなく賞与、福利厚生費なども含まれます。

従って、労働分配率を計算するときは人件費に給与だけではなく賞与や福利厚生費も含める必要があります。

例えば、付加価値(利益)30万、給与10万、法定福利費4万、厚生費3000円とすれば、人件費は(100,000+40,000+3,000)と表せるので労働分配率は

労働分配率(%)
=(100,000+40,000+3,000)÷300,000
=47.666%

となります。

 

では、いよいよ実際に企業の労働分配率を計算してみましょう!

大企業であっても従業員からお金を搾取している場合もありますからねえ。今回の例を元に他の企業についても皆さん調べてみてくださいね。

今回ターゲットにする企業は、小売り最大手であるイオンです。イオンは売上高8.1兆円と、小売業界2位のファーストリテイリングに売上高で実に6兆円以上もの差をつけています。

これだけ売れているのだから、勿論従業員にもそれなりの報酬は支払われているはずですよね…では実際に見てみることにしましょう。

イオンの労働分配率

まず、イオンのホームページで財務・業績情報のページへ飛びます。そこで、連結損益計算書のページを見てみましょう。

イオンの連結損益計算書の記載があるページ

こちらですね。どなたでも閲覧可能ですので皆さんご覧になってみてください。

では、ここから労働分配率を計算するために必要となる情報を抜き出していきます。(単位は百万円)

売上高は平成29年度2月期で7,253,529円
売上総利益は2,007,903円

人件費に関しては、
従業員給料及び賞与の支給額が971,001円
賞与引当金(賞与の支給見込み額)が26,196円
法定福利及び厚生費(福利厚生費)が155,686円

合計すると、1,152,883円となります。

つまり、イオンの売上高は7兆2535億円、売上総利益は2兆79億円、人件費は1兆1528億円ということになります。

以上から、

売上高に対する売上総利益(付加価値)の比率は、

2兆79億円÷7兆2535億円×100
=27.681%

企業の標準的な粗利率が30%と考えれば、まあまあ標準くらいか標準よりちょっと低い利益率かなと思えます。

次に、付加価値額2兆79億円に対する人件費1兆1528億円の比率を見てみると、

人件費1兆1528億円÷付加価値額2兆79億円×100
=57.413%

となり、標準労働分配率が50%と考えればイオンの従業員はそこそこの給与を貰っていると言えるでしょう。

以上のことから、イオンはそこまでの高収益企業ではないが、労働分配率は高い、ということがわかります。

すなわちイオンは生み出している付加価値の割に従業員は高い給与水準を得ている、という意味になります。

 

つまりイオンは従業員のことを考えている企業ということになりますね。付加価値の中からかなりの割合が従業員に報酬として支払われているわけですから、就職先としては美味しい企業ということになります。

その代わり、経営者からしてみれば付加価値の割に従業員に多めに給与を支払っているという意味にも取れます。経営状態としてはどうなのかな?という疑問も起こってくるわけです。

まとめ

以上、労働分配率について見てきましたが、就職の際には自分に支払われる予定の給与水準が適切かどうかを確かめる絶好の指標となるはずです。

ただ闇雲に基本給を見るだけでなく、こういったところから企業を分析してみるのも面白いのではないでしょうか?

ちなみに、財務諸表の読み方とか全然わからない….なんていう就活生は大問題ですので是非勉強することをオススメいたします。簿記を知らなくとも財務諸表の読み方だけであれば本を読めば勉強可能です。

ちなみに僕は「世界一わかりやすい財務諸表の授業」という本で勉強しました。
ご参考までに。

 

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ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。


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