
「B to Bメーカーで、黙ってても売れるルート営業の職に就きたいです!」
「新規営業はメンタルやられそうです。ルート営業をやりたいです。」
このようなことを主張する大学生は非常に多いです。
ぼくもPeingでこのようなコメントを多くいただきます。
これも安定志向の学生の気持ちの表れでしょう。
少しでも楽な仕事に就きたい…でも自分には専門性など何もない…
そうなると営業職になるんだろうけど、営業職は嫌だ…ガツガツ売り込みに行くなんて無理…
あっ!でもB to Bメーカーのルート営業だったら最初からお客さんがいるし、何もしなくても売れるわけだからきっと楽だぞ!よし!B to Bメーカーに行こう!
と、このような思考を経てルート営業を志すようになったのでしょう。
まあ、確かに僕も就活生の時はそのようには思っていました。
事実、その言葉を信じて僕はB to Bメーカーに入社したのですから…(結果、配属は営業ではありませんでしたが)
しかし、僕はメーカーを辞め、その後は生きるために職を転々とし、飛び込み営業もルート営業も経験しました。
その結果、僕はわかったのです。
飛び込み営業みたいな新規開拓営業より、ルート営業の方がよっぽど難しいじゃないか!!
と。
いやあ、これは是非とも就活生の皆さんには知ってほしい事実なんですよね…
ってことで、本日は新規開拓営業よりもルート営業のほうが難しい理由をお話ししたいと思います。
楽なルート営業に行きたい!とか言ってる勘違い就活生諸君は是非ともお読みくださいw
目次
営業大別
会社ごとに営業の種類はあり、人の数ほど営業の形があるので明確に営業の種類を区分するのは愚かなのでしょうが、まずはざっくりとこの世の中の営業を分類したいと思います。
新規開拓営業
飛び込みなのかテレアポなのかは知りませんが、とにかく新規顧客を獲得してくること!それが新規開拓営業になります。
営業会社の新入社員がまずはじめにくぐり抜ける試練がこちらになりますね~。
こちらの記事でも書いていますが、例えば不動産会社や広告会社にありがちなのが、名刺を100枚獲得するまで社内に帰ってくるな!というパターン。
名刺獲得枚数がそのまま新人の成績になる企業もあったりしますからね~。
就活生は大体こんな話を聞くと、
ブラックだ…そんなことやりたくない…
見知らぬ会社に飛び込んで見知らぬ人と会うなんて本当に無理…
と思うかもしれません。事実、この時点で無理な人は新卒で会社を辞めていきます。
ただ、実際にやってみるとわかるんですが、名刺を獲得するだけの営業なんてめちゃめちゃチョロいです。
だいたい、よっぽど忙しくなきゃ「資料だけでも受け取っていただけないでしょうか?」と言えば大概会ってくれますからね。
たまに怒られたりすることもありますが、星の数ほどある会社の中の1社なんですからそこで名刺を貰えなかろうがなんの問題もありません。他を当たりゃいいんです。
テレアポ営業でも一緒です。
営業会社では1日100件くらい電話をかけることは当たり前ですが、とにかくめげずに電話をかけまくればそのうち何回かは興味のあるお客さんが出てきます。
そのお客さんのお話をなんとか聞いて、見事アポイントを取れば受注への第一歩です。
そして、その後何回か営業活動をして、うまく受注できれば万歳!という感じですね。
と、言うのがざっくりした新規営業の流れなのですが、もちろん業界別に違いはあります。その辺はUnistyleやONE CAREERやらの業界研究サイトで各自調べてみてください。
では、次はルート営業について見てみましょう。
ルート営業
就活生大好きなルート営業。
メーカーのB to B営業をイメージされる方が多いですが、別にどんな営業でも継続的な付き合いを前提に既存顧客へのフォローをこなしていればルート営業です。
新入社員がルート営業を担当することになったら、そうですね。まずは先輩から顧客の引き継ぎをすることになるでしょう。
引き継ぎの内容は今までこのお客さんからはどんな仕事を貰っていたのかとか、担当相手の特徴はどうだとか、そのへんの情報を事前に仕入れておくわけです。
例えば、
「今日の訪問相手は毎年この案件を受注してくれるお客さんだ。特徴として、話し好きだから基本的にはこっちが聞き役に徹して頷いていればOK。ゴリゴリ営業すると嫌われるから気をつけろ。」
こんな感じに事前に相手の情報を仕入れてから営業に行くわけです。
そして、いざ引き継ぎが始まって担当者の元に営業として1人で行くことになったら、定期的なお付き合いが始まるわけですね。
そしてそのお付き合いの中で定期的なコミュニケーションをして、何かお客さんの悩みを発見できればそのお客さんの悩みを解決する商品を提案して、うまくハマれば受注!やったね!というわけです。
新規開拓営業が楽な理由
さて、以上、非常にざっくりですが新規営業とルート営業の仕事内容の違いについて見てきました。
そこで本題ですが、新規営業とルート営業を比べたら新規営業のほうが圧倒的に楽なんです。
以下、その理由を見ていくことにしましょう。
失敗しても次がある
新規営業が楽な第1の理由は、失敗しても次があるということです。
先ほども申し上げましたが、企業なんて星の数ほどあるわけです。
仮に1つの営業に失敗したところで、次があります。ていうか、新規営業なんて失敗する可能性の方が高いわけですから数撃ってなんぼです。(もちろん落とせる客は確実に落としていかないとダメですが。)
失敗しても次があるというのは精神的にめちゃくちゃ楽で、とにかくガッツのある人だったら意外とノリだけで売上が立ったりもします。(無論、ノリだけではダメで、頭の良さと営業センスのほうが必要ですが…)
ノリと度胸である程度まではいける
失敗しても次があるということに繋がりますが、新規営業はともかく度胸とコミュ力が必要です。
当たって砕けろとはよく言ったもので、そのくらいの精神力は必要です。
新卒で新規開拓営業に行かされ、企業ビルの前を行ったり来たりで気づいたら2時間経ってたみたいな話をたまに聞きますが、そんなのは時間の無駄なわけです。
ともかく訪問すること。電話をかけまくること。それこそが新規営業を成功させる秘訣です。
無論、数をこなしながら頭を使ってノウハウを蓄積させていくことが必要ですが、断られても次があるというのは本当に楽なんですよね。
ルート営業が難しい理由
さて、「新規は断られても次がある、ノリと度胸である程度はいける。」
というお話をしましたが、ルート営業はそんなわけにはいきません。
以下、その理由を述べていきたいと思います。
失敗できない
ここが1番難しいポイント。
そうなんですよ。ルート営業は失敗できないんです!!
なぜかと言えば先輩たちが今まで培ってきた営業先からの信用があるからです。
そう考えると、ルート営業はできて当たり前なのです。
そのプレッシャーは実際にやると半端ないです。失敗してもいい新規営業と、失敗してはいけないルート営業、皆さんはどちらが楽だと思えるでしょうか?
歴代の取引先に対する信用を引き継いだ僕らは、相手の情報を把握できるというメリットもありますが、同時に先輩方が今まで築いてきた信用を失ってはならない、という責務も生まれます。
この責務はなかなかのものです。
取引先からの信用って、取り扱う商品によほどの強みがない限りは一瞬で崩れ落ちます。
例えば極端な話ですが、引き継いだ取引先にお茶をぶっかけたとします。その瞬間、取引先からの信用は一瞬で消え去りますよ。
ルート営業では今まで会社が培ってきた信用があるので、それで失敗したらかなり上から責められるのです。
つまり、失敗できない責務、長期的な関係性を築けて当たり前、そんな事実がルート営業を難しいものとしているのです。
長年付き合うため、コミュ力が必要とされる
そしてこれもよく勘違いしていらっしゃる方がいるのですが、新規営業よりもルート営業のほうがよっぽどコミュ力が必要です。
なぜなら、ルート営業ではどんなに嫌いな人とでもずっと付き合っていかなければならないからです。
大学生で「コミュ力に自信があります!!とか言う人、よくよく話を聞いてみると自分の好きなタイプとだけ付き合っているというパターンが非常に多いです。
ところがどっこい、社会ではそんなわけはいきません。
特にルート営業では自分の苦手な人とでもずっと付き合っていかなければならないのです。
毎回訪問するたびに雑談を交わし、相手の機嫌を損ねないようにコミュニケーションを取り、情報を収集する。
これ、なかなか難しいですよ~。
新規だったら楽ですよ。合わないお客さんだったら諦めて、別のお客さんに切り替えることもできるんですから!
ルート営業で先輩から引き継がれた取引先が面倒な人だった場合は毎度辛い営業になります。会社の利益を損なわないために毎度苦手な相手に営業しにいかなければならないわけですから…
え?自分にとって苦手な人と関わりたくない!ですって?
そんな方は、どうぞ、起業家なりフリーランスなりになってください。
起業家になれだのフリーランスになれだの、そんなこと言われてもできないですよね?
なら、社会では苦手な人ともうまくコミュニケーションを取って生きていかねばならないのです。それが社会なのです。
厳しいですよね。でもしょうがないです。それが現実なのですから。
ルート営業はできて当たり前
そんなわけですから、ルート営業はできて当たり前と社内でも思われるのです。
ですので失敗できず、相手が苦手でもずっと関わっていかなければならず、継続的にコミュニケーションを取っていかねばならないのです。
そして、「ルート営業だから売り込みしなくていい!」っていうのは嘘ですよ。ルートだからこそ、常にお客様に寄り添い、ニーズを収集して、何を提案するかを考えねばならないのです。
いわば、新規だろうがルートだろうが、営業は提案力が最も重要と言えるでしょう。
単純に「ルート営業は楽でしょw」とか考えている就活生は一回頭を冷やしてきましょうね。
まとめ。では、本当に楽なルート営業とは?
以上、新規営業よりルート営業のほうが難しいということについてお話ししてきました。
ここまで読まれた皆さんは、
「ああ…自分は文系でなんのスキルもないしコミュ力もない…どうしよう…」
そう思われたかもしれません。
しかしね、実は本当に楽なルート営業というのも存在します。
それはズバリ、
・世の中に絶対に必要で、その会社にしかない技術を持っている世界のオンリーワン企業
・お上から守られており、絶対に高値で売れる規制産業に属する企業
この2パターンの企業のルート営業です。
「それらは一体全体具体的にはどんな企業!!?」
と思われる皆さんもいるかもしれません。
ですが、それで教えてしまったら皆さんは恐らく就活では成功できないでしょう。
自分で徹底的に企業研究をして、OB訪問をして、悩み、苦しみ、自分の命を捧げる企業を見つける。それこそが就活です。
ですので企業研究に関しては自分で行うことが必要不可欠です。すぐに答えを教えることはみなさんのためにはなりません。
ただ、道筋を示してあげることは可能です。
例えばUnistyleやONE CAREERなどの業界研究記事には、その会社のリアルな話が盛り込まれています。
本当に使えるのは
ES「one career、unistyle」
企業情報「vokers、カイシャの評判」
名刺管理「eight、wantedly people」
長期インターンの社員と友達。
煽られたい時の「みんしゅう」— うぃるん (@willnsyukatsu) 2018年1月29日
ONE CAREERでは就活界隈では有名なトイアンナさんとか、 借金玉さんあたりも記事を寄稿しています。お2人とも人生経験が豊富なだけあってそこらへんのライターが書いている記事とは一線を画する内容ですので、知らない皆さんも是非読んでみましょう。
Unistyleでも、「メガバンク入社2年目の行員が語るリアル」など、業界の悪いところまで赤裸々に描かれている記事が多数公開されております。
この2つのサイトはオススメですので、まだ登録していないという方は必ず登録しておきましょう。
ではでは就活生の皆さん、イメージでものを決めてはいけません。1人の人の意見を聞くのではなく、色々な人の意見を聞いて、自分なりの答えを見つけ出しましょう。
そうすることで、自分にとっての天職が見えてくると思いますよ。
ではでは今日はこの辺で。
ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。
ちなみに、
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