
「今は電子媒体の時代だし、紙の新聞なんて時代遅れ。」
「新聞なんて読まなくていいでしょ。ネットニュースだけでいいでしょ。」
こんな風に思っている就活生もいらっしゃるかもしれません。
事実、多くの大学生は紙の新聞を読まず、Twitterで流れてきた情報やスマホニュースを流し読みする程度で満足してしまっているようです。
ですが、僕はこの状況に危機感を覚えざるを得ません。
なぜなら、スマホで情報を仕入れるということは、自分の好きな情報しか入ってこなくなるということだからです。
ということで本日は、スマホオンリーで情報を仕入れることの危険性をお伝えするとともに、就活生が紙の日経新聞を読むべき理由をお話ししたいと思います。
スマホのみで情報を仕入れることの危険性
早速ですが、皆さんは「エコーチェンバー現象」という単語をご存知ですか?
そんなワード始めて聞いた!という方のために、エコーチェンバーという概念のことをお話ししておきます。
デジタル大辞泉によると、エコーチェンバー現象とは以下のように説明されます。
*エコーチェンバー現象
SNSにおいて価値観の似た者同士で交流し、共感し合うことにより、特定の意見や思想が増幅されて影響力をもつ現象。攻撃的な意見や誤情報などが広まる一因ともみられている。
エコーチェンバーとは元々は反響室という意味なのですが、本記事で僕の言うエコーチェンバー現象とはすなわち、SNSで特定の分野の人しかフォローしていないため特定の意見や偏った思想のみが情報として流入する現象のことを言います。
「就活はSNSで情報を仕入れれば十分!」
このように考えている人は、偏った分野の人しかフォローしていないため、偏った情報しか得ていないということが往々にしてあり得ます。
これは非常に危険なことです。
もちろん、マスメディアが報ずる偏った情報しか入ってこないというのもまた問題です。
それこそ戦時中の日本はラジオや新聞くらいしか情報入手手段がなかったわけですから、それはそれで国からの偏った情報しか入ってきませんでした。ミッドウェー海戦で日本が大勝利したなんていう間違った情報を日本は流していたわけですから。
その時代と比べれば、現代はあらゆる情報を国民が取捨選択できるようになりました。
マスメディアだけでなく、様々な有識者の情報をSNSで気軽に国民が入手することができます。
しかし、自分の好きな情報をいくらでも入手できるという状況下においては、自分の興味のある情報しか頭に入ってこないということが問題となってきます。
例えば就活嫌いな大学生がいたとして、イケダハヤトさんや落合陽一さん、ホリエモンあたりの人たちしかフォローしなかったとしましょう。
すると、就活は絶対悪、会社員だけには絶対になってはいけない、そのような情報しか入ってこなくなります。
そうすると、その大学生はどんどんホリエモンやイケダハヤトさんの思想に洗脳されます。SNSで特定の分野の人しかフォローしていないため特定の意見や偏った思想のみが情報として流入し、就活に対するイメージは絶対悪として固定化されます。
落合さんやホリエモンの意見に傾倒しすぎるのも洗脳だと思っていて、例えばホリエモン信者と話したりすると、大した信念もないし会社員を経験したこともないのに
「会社員はクソ!フリーランス、起業こそ最高!」
などと主張する。これはこれで起業こそ至高だという主張に洗脳された奴隷だと思う。— タコペッティ (@syakaisei) 2018年3月7日
これ!
会社員も会社員でよいところたくさんあるよ。
そして、くそ!みたいなやつの中には起業塾に入って搾取される人も多い。
大事なのは俯瞰してみて、どれが自分にとって一番いいかを判断する力。 https://t.co/3tNC8sFwlx— てんてん@転職の裏側語ります (@Vchangingjob) 2018年3月7日
いわば、ホリエモンの意見ばかりを鵜呑みをして他の情報を一切遮断するというのもエコーチェンバー現象の一つなわけです。
情報社会の現代では、あらゆるツールを駆使して幅広いジャンルの情報を入手し、並行的な視野を持つことが重要となってくるわけです。
総合商社の面接では日経新聞の知識は前提である
さて、話を就活に戻します。
就活ではホリエモンの情報なんて入手する必要は全くなくて、企業社会の情報のみを入手すればいいことになります。
企業社会の情報を入手するにあたっては、SNSだけでは絶対にいけません。必ず紙媒体の日経新聞を読みましょう。
例えば、就活生に大人気の総合商社。
総合商社の面接では、以下の質問は毎年面接で必ず問われる質問になります。
「今日の日経平均株価はいくらですか?」
「為替が1円動くとトヨタの経常利益はどれほど変動しますか?」
このような質問に即座に答えられないのであれば、あなたが総合商社に受かることは難しいでしょう。
総合商社マンは常に世界のニュースにアンテナを貼っていなければならないため、この程度の知識を知らなければ速攻で落とされます。
貿易、為替、株価、芸能からグルメに至るまで、ありとあらゆる情報を駆使してビジネスチャンスを探すのが総合商社マンの仕事です。
総合商社のとある人事部の方は
「日経新聞を読んでない奴は落とす」
このように豪語しています。
「日経新聞を読んでいればいいのか!じゃあ日経電子版で十分だな!」と思っているあなた、電子ならいいってわけじゃないですよ。紙媒体で日経新聞を読むことがマストなのです。
ちなみに面白い話がありまして、総合商社の説明会会場で人事部が
「日経新聞を読んでいる人ー?」
と言って就活生に挙手させたら過半数が手を挙げたそうですが、
「日経電子版しか読んでない人ー?」
と答えさせたら、4割も手が挙がったそうです。
そこで人事の方は言い放ったそうですよ。
「絶対に紙媒体で日経新聞を読むこと!」
と。
それくらい紙媒体で新聞を読むことは重要ということです。
なぜなら、紙媒体で日経新聞を読めば興味のない分野の情報も必ず目にしますからね。
電子版ですと自分の興味のある記事のみを読んで終わりなのです。しかし、紙ではあらゆる情報を一度に目にすることができますので、興味のない分野の情報も得ることができます。
大した差はないと思うかもしれませんが、その差は年を重ねるごとにどんどん大きくなってくるのですよ…
日経新聞は高所得者層が購読している
これは余談ですが、日経メディアデータによると日経新聞は朝日や読売と比べて圧倒的に高所得者層が購読しております。
※J-READ(全国新聞総合調査)より(全国47都道府県の15~69歳の男女28,800人が対象。2016年10月にビデオリサーチが実施)
日経新聞購読者の半数以上が年収400万円以上で、1000万円以上も1割を超えているわけですからねー。データから見ても明らかに質の高いビジネスパーソンが日経新聞を購読しているのは明らかなのですよ。
日経新聞は平均すると600万円もの所得者層が読んでいるわけですから、すなわちあなたが将来的に高所得者層の仲間入りをしたいのであれば、就活云々に関わらず日経新聞くらい読めるようになっていなければならないわけです。
一方で朝日新聞や読売新聞は大衆紙であるため、言い方は悪いですが低所得者層、一般ピープルたちが読んでいるわけです。
ちなみにこれも余談になりますが主要全国紙の中では朝日や読売が販売部数を減らす中、日経だけは販売部数はずっと横ばいです。人口減少の中で新聞発行部数が横ばいというのはすごいことですよ。
一般ピープルがYouTubeなど薄っぺらい動画媒体ばかりを視聴し新聞を読まなくなる一方で、高所得者層は変わらず紙媒体で大量の良質な情報を仕入れているということです。
所得格差だけでなく、情報格差も広まる一方というわけです。
スマホばっかり眺めて、自分の好きな情報ばっかり仕入れて、薄っぺらい知識を得て、低所得に甘んじるのと、新聞を読んで良質な情報を汲み取り、エリートビジネスマンとして高所得生活を謳歌するのとあなたはどちらが良いですか?
ってことです。
紙の日経新聞の読み方
さて、最後に就活生にオススメの日経新聞の読み方を紹介しておきます。
ポイントは1つです。
「業界ごとにスクラップしてまとめる」ということです。
日経新聞を毎日読んで、業界ごとにスクラップをしてノートに保管しておくと業界ごとの動き、縦の繋がりというのが見えてきます。これが面接で効果テキメンなんですよね。
ちなみに、
新聞のスクラップが面倒臭い…
そんな昔ながらの行為は嫌だ!
という人には、ナカバヤシの【iPhone専用】スマホで新聞記事をデータ化 CUTPEN カットペン SRS-CP01 (年間シリアルID)というツールがオススメです。
これは新聞の気になった記事を切り抜いて簡単にpdf化できるツールなのですが、正直めちゃくちゃ便利です。
このアイテムは僕が文房具の展示会(文紙メッセ)に遊びに行った時に触ったのですが、紙媒体のスクラップってぶっちゃけめんどいのでデータで全てスクラップを取っておけるというのは革命を感じましたよねw
アナログなのは嫌いだ!という方はぜひ利用してみてください。
こちらから購入できます。
わかっているとは思いますが、日経新聞自体は紙で読みましょうねw 保存はデータでもいいですが、新聞は紙媒体で読むというのが重要なのです。
まとめ
以上、「大手企業に就職したい就活生は紙媒体の日経新聞をくまなく読め」というお話でした。
若い人たちと話していると、
「情報はスマホで十分」
「今時紙の新聞を読むなんて古いですよね…」
なんて声が聞こえてきますが、そんな人たちは知らず知らずのうちに自分の好きな情報ばっかりを仕入れて、思想の偏った人間になっているはずです。
自分が偏った人間になっていないか?エコーチェンバー現象に陥っていないか?じっくりと紙の新聞を読んでみることで俯瞰的な視座を養ってみましょう。
そしてもちろん、日経新聞だけを全て鵜呑みにするのも問題です。
例えば仮想通貨関連に関しては日経さんはアンチですから、それこそ偏った情報ばかり書きますからねw
日経新聞も読みますが、SNSで生の情報を仕入れることも忘れずに。しっかりと頭を使って思考して、情報の取捨選択をしましょうというお話です。
僕が思うに、現代はかつてないほどに国民の情報リテラシーが求められている時代です。
どんな情報も手に入れられる反面、嫌いな情報を遮断することも簡単な時代です。
特定の意見や偏った思想のみに傾倒するのではなく、しっかりと自分の意見を持って思考し、情報を仕入れていくようにしましょう。
…とはいう僕もきちんと客観的な情報を仕入れられているかどうかは難しいところなんですけどねw
ってことで今日はこの辺で。
ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。
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