新人に素手でトイレ掃除をやらせるブラック企業の意図を考えてみた

先日、「新入社員研修で素手でのトイレ掃除を強要させられた」という内容のブログ記事を読みました。

僕が学生の頃は素手でトイレ掃除を行うことはありましたが、冷静に考えれば確かに素手でトイレ掃除というのは文明人が行う行為とも思えませんし、ブログを読む限りその企業は長時間労働も蔓延っていたようなのでブラックと言えると思いました。

しかし、ただ単に「素手でトイレ掃除をさせるからブラック企業だ」と決め付けるのはいささか早計ではないかと僕は思うので、今日は素手でトイレ掃除を行うことについて僕の意見を書いてみたいと思います。

どんな仕事であれ意味があり、自分の糧になることであると僕は思うのです。

まずは、そもそものトイレ掃除の意味からお話したいと思います。

トイレ掃除は全ての仕事の基本である

掃除というのはそもそも全ての仕事の基本です。
掃除ができない人間に仕事ができるわけがありません。

そういう理由もあって新人研修で掃除を徹底させる企業が多いのでしょう。かくいう僕の会社も掃除は徹底的にやらされました。

「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助氏はかつてこのような名言を言い放っています。

「自分の身の回りを掃除できない者が、天下国家を掃除できるはずがない。」

松下氏が言っていると説得力がありますね。

確かに、自分の身の廻りの整頓すらできない人間が何かを成せるかと言うと疑問です。

また、楽天もまだ会社が小さかった頃から社員全員でオフィスの掃除を行っていたとか。
どうやら当時六本木ヒルズに入居している会社でオフィスの掃除を自前で行っていたのは楽天ただ1社だけだったようです。

そして楽天は日本を代表する巨大企業へと成長しました。

では、どうしてそんな一流の経営者たちが口をそろえて掃除は大事だと言うのでしょうか?

僕も最初は意味が分かりませんでしたが、新入社員として約1年間毎朝欠かさず30分間かけてオフィス内を掃除してきた結果、なんとなくその理由がわかってきました。

掃除を毎日すると、その会社のこと、社員のこと、部署の事情などが理解できるようになってくるのです。

例えば、毎朝の掃除ではさまざまな気づきがあります。

(今日の〇〇さんの机の下はお菓子のカスで目一杯汚れている。きっとストレスが溜まっているのだろう)

(ふと、いつもは気にも留めない棚に目をやり)(新製品のカタログはこんな表紙になっているのか。センスが悪いなあ)

(トイレ掃除をして)(便座にウォシュレットを吹きかけて拭かないでそのまま立ち去った人がいる。次に便器に座る人の気持ちを考えてないなあ)

など、掃除中にさまざまなことが頭を過ぎります。

これらの思いは頭の片隅のどこかに心に残ります。
そしてどこかでそれが仕事に役立ってきますし、さらにこうした経験を積むことで気遣いができるようになります。

例えば、トイレ掃除を毎日やっていれば自分が用を足すときは絶対にトイレを綺麗に使用しますよね。だって掃除するのは自分ですから。それはどこに行っても一緒で、例え他社のビルのトイレに入ったときでも掃除する人のことを思いやってトイレを綺麗に使用するようになります。

このように、掃除をするとさまざまな局面で相手に対する思いやりや気遣いが生まれ、トイレを綺麗に、オフィスを綺麗に使用する癖がつきます。
こういった思いやりや気遣いはいろんな仕事に生きてくると思いますし、何より出世に必要な上司や先輩からの評価も上がります。

「自分たちはプロフェッショナル集団であるから掃除など専門外のことはやらない」と断言して掃除などの雑用は一切業者に任せてしまうという外資系企業的発想もあるでしょうが、あまりにも専門分野に特化しすぎると視野が狭くなり、結果として仕事に悪影響をもたらすこともあると思うのです。

いかにプロフェッショナル集団であろうと、人に対する気遣いや思いやりは必要であると思います。
掃除という基礎的な仕事を徹底的に行うことで生まれる思いやりや気遣い、仕事への新たな発想は必ずあるはずです。

どんな仕事をしている人であろうが、まず初めにこなさなければならない仕事は「掃除」。これは間違いないことであると思います。
 
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素手でトイレ掃除を行うことは品質管理の原点である

素手でトイレ掃除というと思い出すのが日本電産の社員教育。

日本電産については当ブログでも何度か触れていますが、既に一兆円企業にまで成長した京都の巨大メーカーであり、2016年時点で1兆の売上高、38製品で世界シェアNo.1、海外生産比率100%、海外売上比率72.8%とありえない数字をたたき出しているいわずと知れた一流企業です。

また、最も大声を出せた学生を採用する「大声採用試験」や、噛み応えのあるものを詰めた弁当を出して最も早く食べ終わった学生を採用するという「早弁採用試験」などユニークな採用活動を行っていたことでも有名です。

そんな日本電産がなぜ「素手のトイレ掃除」という一見すると不条理なことを社員に押し付けていたのか?

ぼくは日本電産について調べてみたのですが、やはり一流企業には一流企業なりの教育方針がありました。一流企業が一流たるゆえんです。以下、なぜ社員にトイレ掃除を強要するかの永守会長の理念をご紹介したいと思います。

不良品は不良社員が作る

わが社では1974年に幹部社員が率先して一年間便所掃除をやり、その後の会議で、企業を運命共同体として考えていくなら便所掃除は最高の教育だという結論を得た。以来、翌年に入社した新入社員から、全員必ず便所掃除を担当するという伝統が出来上がっている。
掃除といってもモップや雑巾、ブラシといった用具は一切使わずに素手でやる。便器についた他人の大便を素手で洗い落し、ピカピカになるまで磨きあげる。実際に、一年間便所掃除をやってみると、無神経な使い方をする者が腹立たしく思えてくるようになる。そうすると、何もいわなくてもお互いがトイレをきれいに使おう、汚してはいけないという気持ちになってくる。この習慣が身につくと、トイレだけでなく、工場や事務所を汚したり散らかしたままにする不心得者もいなくなる。私はこれこそが「品質管理の原点」だと考えている。
不良品の出る理由はいろいろとあるが、行きつくところは6S、つまり整理、整頓、清掃、清潔、躾、作法の不徹底が原因でおこっている。机の上が散らかっている社員は例外なく仕事のミスが多いし、不良品を出すのは決まって掃除の行届いていない工場だ。

三笠書房永守重信著「人を動かす人になれ」より

言いたいことはわかりますよね。

僕が先ほど言った理論と同じなのですが、本当に1年間掃除を徹底的にやると無神経な使い方をする人に腹が立ってくるようになります。そして、身の回りの整頓ができない人は確かに仕事ができない人だと実感するようになります。

嘘だと思うのなら新入社員のみなさん、毎朝部署の誰よりも早く出社して1年間掃除を続けてみてください。僕の言っていることがわかるようになるはずです。

素手のトイレ掃除を新入社員教育で強要するような企業はきっと、こうしたトイレ掃除の重要性、品質管理の原点をきちんと理解しているからこそ新入社員に掃除をやらせるのでしょう。

素手でトイレ掃除をさせるからこの会社はブラック企業だ!と短絡的に物事を見るのではなく、なぜ貴重な業務時間を使ってまで会社はわざわざトイレ掃除をさせるのか、その意図を企業側の立場に立って一度じっくり考えてみることが重要であると思います。

もしくは考えて分からなければ先輩社員や上司に聞いてみると良いと思います。

「なぜ業務と直接は関係しないトイレ掃除をやらなければならないんですか?」

と。

納得できる答えが返ってくればそのまま会社を続ければいいし、理解不能な暴言が飛んでくるようであればただちにブラック企業だと判断して会社を辞めればいいでしょう。

ブラック企業とは、労働者を奴隷のごとく使い捨て、正当な賃金を払わない企業です。

真に労働者、そして企業のことを思いやっている会社であればそれはブラック企業ではないと僕は思うのでした。

なお、今回のブログ記事を書くにあたって参考にした日本電産永森会長の著書「人を動かす人になれ!」は少々考えが古臭いところはありますが名著です。

社会人として生きる上で覚悟すべきことが多く書かれています。

紹介しておきますので興味のある方はお読みください。

ではでは、今日はこの辺で

 

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ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。


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