コミュ障文系の人って就活に物凄く苦労すると思うんですよね。
かくいう僕もそうでした。
学歴は私文、しかもコミュ障という就活において最大のハンディキャップを背負いながら必死に面接を受けていました。
自分はコミュ障であるという意識があると、どうしても営業のような人と接する職種を避けがちになってしまいますよね。
そうなるとあまりコミュ力が必要なさそうで、人と接する機会も少なそうで、最初からスキルも必要ない経理の仕事とか向いているんじゃないかなあ….とか思ってくるわけです。
ところがどっこい、経理の仕事にコミュ力が必要無いなどと考える就活生は全く職種研究ができておりません
経理の仕事は社内の人との細かい調整作業も多いですし、社外ですとヤクザも恐れる国税専門官などと折衝をしなければならないケースもあります。
コミュ障文系だから営業よりは経理のほうがマシだろ♪
とか考えて安易に経理職を志望すると、痛い目に合うことになります。
ということで本日は経理職の仕事内容を解説するとともに、経理職にコミュ力が求められる理由、経理職の今後の展望、就職における経理職の位置づけなどについてお話ししていきたいと思います。
※以下の記事は経理部一筋で約6年間、大手企業の経理を担当してきた一流経理マンの方に書いていただきました。感謝!
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目次
経理部の仕事内容
まず、経理のお仕事は大きく3つあります。
1管理会計 2財務会計 3税金です。簡単に説明すると下記の通りです。
①管理会計
経営判断するための資料を作ったり、分析して経営陣に報告するお仕事です。
例えばあなたがコーヒー製造&販売店の管理会計マンだったらコーヒー杯作るのにいくらかかるのか?コーヒーをいくらで売るか?コーヒーの値段を下げるためにはどうすればいいか?コーヒーの生産コストを下げるために最新の設備を買うか?販売量を増やすために店舗を増やすか?について考えて経営者にアドバイスするのがお仕事になります。
事件はエクセルだけじゃなくて現場でも起きています。そのため管理会計マンは社内外の情報収集と整理力が欠かせません。ぐぐってもどうにもならない世界です。そのためかなりの地頭とコミュ力が要求されます。
②財務会計
間違ったり嘘の決算を発表すると東芝のように世間からものすごく叩かれます。ですので財務会計マンは正しい決算を作るための仕組作り、作業に日夜明け暮れています。エクセルとにらめっこばかりかと言うとそういうわけでもなく子会社や工場に指示をだしたり、時には海外へ出張したりもします。
地味な作業を苦としないメンタルと会計ルールを勉強し続けていくドMさが求められます。
③税務
一言で言えば税金を計算したり、税金を節約する方法を考えるお仕事です。間違えると警察より怖い人達から怒られた上に法外な金をむしりとられます。税金計算は決算と似て非なり職人の世界なので正直長年経理部で仕事をしている人ですらそのあたりはわかっていません。
1に勉強、2に勉強、3、4がなくて5に勉強の世界です。極めると独立できたりもするらしいです。
経理に向いている人の特徴
最低限下記3つの能力は必要です。
1 数字に嫌悪感を感じない
2 地味な作業が苦にならない
3 勉強が苦じゃない
俺はアタッシュケース片手にビジネスをやるんだ!!色々な人との出会いを通じて圧倒的成長したいんだ!!みたいな人は向いていないです。
経理の仕事は営業と違ってノリと根性ではどうにもなりません。ノリと根性でやると答えはあっていてもお前はわかっていないと詰められます。論理的思考が得意で地味な作業が苦とならない人が向いています。理系出身、麻雀好きの経理マンは優秀な人が多いです。
理不尽に満ちている社畜の世界では比較的、筋が通っている世界です。能力がないと上にいけないので、性格や仕事の出来不出来はともかく本当に馬鹿な上司には会ったことがありません。
忙しい時と暇な時がはっきりしているので、ワークライフバランスが比較的実践しやすいのも経理の強みです。
なぜ経理部にコミュ力が求められるのか
経理は皆さんがイメージされている通りデスクでエクセルをいじるのがメインのお仕事です。
しかしエクセルだけが友達かと言うとそういうわけじゃなくて、チームのお局様にごまをすったり、工場で働いている高卒のおじさんと酒を飲んでうえーいwwwできないと仕事が回りません。経理はムラ社会なので女性に嫌われると人生詰みます。
経理の仕事は上級になればなるほど社内外の人を巻きこむ機会が多くなります。設備投資をする際には色々な部署の人から情報を集めたり、調整をしなければいけません。また本社と工場の板挟みになるみたいなことはしょっちゅうあります。さらには海外と電話会議、出張とかもザラにあります。税金関係者はや◯ざも恐れる国税専門官と戦わなくてはいけません。
また経理で部長以上の人はゴルフ、麻雀が強い人が多いです。他の職種と同じように上を目指すのであれば社内政治は避けて通れません。
経理はAIに取って代わられるのか?今後の展望
昔と比べて単純作業はシステム化されていますが今後5〜6年は今と大きく変わらない気がします。ただしマニュアルがあればできるような仕事は子会社に投げられたり、会計事務所や中国の会社に外注したりしています。
AIでは代替できないコミュニケーションが必要な仕事以外はゆっくり消滅していくのではないでしょうか?
就職、または転職のときに経理の志望理由はどうすればいいですか?
あなたが新卒ならまずは簿記資格を取りましょう。その上で興味があるとアピールしましょう。
転職は人によると思いますが異業種・未経験分野への挑戦は厳しいです。実際私は転職で異業種、未経験分野に挑戦しましたが最初の1年はぼろぼろでした。
自分の身の丈にあった仕事について冷静に考えれば志望理由は自ずと見えてくるのではないでしょうか?
経理職って転職スキルはつくの?
私は20代後半の時に一回転職をしました。私が転職した時は具体的なスキルより、人柄やポテンシャルを計る質問が多かったです。学生時代にがんばったことは?という質問もありました。
経理は転職に強いと言われます。私が転職した時はアベノミクス様々のおかげで実際、大企業の求人は思いのほか多くありました。また職場にいる子会社のおじさんは転職回数6回を超えていますが、つい最近新しい職場に旅立っていきました。気難しいおじさんで、特別なスキルがあるわけではないのによく転職できたなというのが正直な感想です。
しかし転職に強いと言っても異業種、未経験分野への挑戦はやはり厳しいですし、入ってからもしんどいです。会社によって覚えなきゃいけないことは違いますし、大企業ほど仕事は人脈がモノを言いますので中途はどうしても不利です。
個人的に転職はあまりおすすめしません。
周りを見ている限り、転職で上手くいった人より、失敗した人の方が多いです。また転職はすればするほど職歴が汚れて次の転職先が見つかりにくくなります。だから転職ありきの人生プランは経理と言えども私はおすすめしません。
以上、経理職についての解説と、就活において経理職への志望理由はどうするのか?経理職は転職スキルが身に付くのか?
についてお話をしていただきました。
実際、数字を扱う仕事ですのでコテコテの文系頭では上に行くことは難しいでしょうし、かといって算数ができてもコミュ力がないとどうにもならないですから、経理は難しい仕事であると言わざるを得ません。
結局はサラリーマンやる以上どんな仕事でも数学力とコミュ力は必須なんですよね。
経理を志望する就活生の皆さんは今回の記事を肝に銘じて、しっかりと経理職の仕事内容を理解し、志望理由を固めて面接に臨んでみてください!
最後に、経理職についての理解が深まる本を紹介しておきますね。
「女騎士、経理になる。」という漫画です。
経理についてまるで何も知らない状態から読んでも面白いですし、なにより漫画ですので楽しんで経理のお仕事について学べちゃいます。
ではでは、今日はこのへんで。
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ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。
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