こんばんわ。
会社員の方々はよく、
「勉強ばっかしてきたやつは仕事で使えねえ!」
と仰います。
しかし、それがどうしてなのかというと、「コミュ力がないから!」の一言で片づけられてしまうことが多く、その詳細な理由の多くは語られてこなかったように思えます。
今回は、実際に会社勤めしている僕が感じた「勉強ばかりしていた人間が会社で使えない2つの理由」を書いてみたいと思います。
勉強ばかりしていた人間が会社で使えない理由、まず1つ目
1.複数の仕事を同時並行して行うことができず、かつ不測の事態に対処することができないから
会社員の仕事は、基本的には複数の案件をいくつか抱え持つことになります。
この仕事は納期がここまでで、この仕事は納期がここまでで….という具合にです。
さらに、納期がここまでだからこの日までにこれをやろう!と思っていても、上司から
「この資料今日中に作っといて」
と急にイレギュラーな仕事の依頼が来たりします。
こうした事案は、勉強をすることとは根本的にワケが違います。
勉強は、あくまで自分のペースで範囲を指定して行うことができ、不測の事態も起こりえませんでした。
すなわち、安心して自分なりの予定を組み、自分のペースで好きなときに好きなものを勉強できたのです。
すなわち、勉強とはある意味で究極に自己中の世界で成り立っていたのです。
受験勉強なんかは強制される感が強いかもしれませんが、不測の事態がなく、自分のペースで1つの科目を時間を区切って集中的に勉強することができたという意味においては、完全に自己中心的に世界が回っていました。
一方で会社員の仕事はどうでしょうか。
会社に所属して仕事を行う以上は、自分のペースで時間を区切って1つの仕事を集中的に行うことは不可能です。
次々と今自分が行っている仕事よりも優先度の高い仕事の依頼がくるので、今自分がやっていた仕事を中断し、直近で依頼された仕事をこなさなければなりません。
そうするとどういった事態が発生するかというと、急に依頼された仕事が終わり、いざさっきまで自分がやっていた仕事に取り掛かろうと思ったときに、その仕事がどこまで進んでいたかを確認する作業から入ることになります。
つまり、途中で中断された仕事内容を思い出すための時間が発生するのです。これは時間の無駄であり、脳の使い方としても全くもって非効率です。
勉強ができる人というのは、周りを気にせず1つの科目に集中的に取り組むというのが上手です。
だから、勉強ができる人は1つの研究内容に没頭することができます。
しかし、この素質は会社組織においては無駄な素質になります。
電話1つかかってきたときにしたって、その電話に対応することで今やっていた仕事の作業が中断されますからね。
例えば、こんなことがありました。
京大卒の方がカレンダーのデザインを頼まれた時に、彼はカレンダーのデザインだけをひたすら時間を使って考えておりました。
しかし、カレンダーのデザインは直近で完遂させねばならぬ業務ではありませんでした。
他の方から次々と別の業務依頼もやってきます。
それでも、カレンダーのデザインの仕事を集中的に行い、最終的には彼は素晴らしいデザイン案を完成させたのですが、その他の優先事項の高い業務が終わっていなかったために、彼は叱責を受けることとなりました。
また、別の例で頭が良い人ですと電話のメモができない人もいるらしいですね。
話を聞いて、自分も話して、かつ相手の話をメモるという、3つの作業を同時並行に行うことができない人間が、勉強が得意な人間には多いようです。
勉強って、基本的に「話を聞く」「読む」「書く」のどれかの1つの作業で済みます。
会社員は、複数の仕事を、優先順位をもって、同時並行して、各納期に間に合うように仕上げなければなりません
書くとか読むとか1つの作業だけやっていてもダメなわけですね。
勉強ばかりしていた人間は、以上のことをこなす能力が欠けていると感じました。
勉強のように、自分のペースで優先順位を決めて、干渉を受けずに黙々と同じことをする作業が得意な人間は、会社の仕事のように物事を横断的に進め、かつ時間軸において縦断的に物事をこなし、時には不測の事態に対処せねばならぬ作業は不得意であると思いました。
2.ホウレンソウができない
これがよく言う、「コミュ力がないと使えない!」にあたる理由になると思います。
ですが、勉強ができてそこそこ友達が多い人もいたりします。
ただし、そんな人でも会社の仕事では使えなかったりすることは多々あります。
それはなぜなのか???
その問題について考えてみました。
これはひとえに、世間でのコミュ力と会社でのコミュ力は全くの別物であるからだと思います。
どういうことかというと、会社ではホウレンソウが大切にされます。
報告、連絡、相談の3つですね。
この3つができない人間は、仮に勉強ができて本人にコミュ力があったとしても、運動系の部活や縦割りの組織に所属したことがない人間に多いです。
何か仕事が終われば、上司に仕事完了の報告をすることは絶対です。
些細なことでも連絡することは絶対です。また、わからないことがあれば先輩に相談することで解決できます。
こうしたホウレンソウのやり方は本来であれば高校、大学と縦の組織に所属することで培われる能力だと思います。
勉強ばかりしていた人間は、そうした縦の組織に所属した経験が少ない場合が多いため、ホウレンソウを行うタイミングとコツがわからず、報告をしなければならないところで報告を怠り、報告をしなくてもよいところで報告をしたりします。
また、わからないことがあっても聞くことはせず、本やネットで調べようとします。勉強の場合は本やネットで調べることで解決しますが、会社の場合は聞かなければ解決しないことが多々あります。
従って、適切なホウレンソウを行うことができず、調べてもわからないことを聞かぬままわからないことが蓄積されていき、周りからの評価も下がり、仕事ができないとの烙印が押されるのです。
また、仕事ができるためには、上司や同期、仕事で関わる人間から好かれることも重要になります。
ゴマすりと言ってしまえば聞こえが悪いですが、ある意味会社員や組織では重要な能力です。組織に属することなく勉強ばかりしていた人間は、そのように周りに取り入るためのスネ夫的な方法を取ることが苦手な人が多いように思えます。
以上のことがすなわち、世間のコミュ力と組織でのコミュ力の違いに由来していると思います。
勉強ができて普通のコミュ力が高くとも、会社でのコミュ力が低く、ホウレンソウができないために仕事ができない会社員に成り下がってしまうと思うのです。
ちなみに、会社でのコミュニケーションがうまくいかなくても独立して成功するパターンがあるのは、組織でのコミュ力(適切なホウレンソウのやり方を弁えているか、ゴマすりができるか)は低いが、世間のコミュ力(友達が作れているかとかの、いわゆる普通のコミュ力)は高いという場合に起こり得ることであると思います。
以上、勉強ばかりしていた人間が会社で使えない2つの理由でした。これもいろんな意見あると思うので、意見あったらいろいろください。
そのうち、コミュ力の違いについての記事なんかも書こうと思います。
コミュ力って一括りに言いますけど、時と状況によって違う場所で発揮されるコミュ力ってありますからね。組織内でうまく立ち回れる人は組織内でのコミュ力が高いだけであって、組織外でのコミュ力が全く無かったりすることは往々にして起こりうるわけです。
ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。
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ではでは
1,
同時並行できない
不測の事態に対応できない
過集中
→ これ全部勉強云々でなく発達障害の特徴(ASD)では?
e.g.)
https://next.rikunabi.com/journal/20151104/
2,
暗黙のルールがわからない
人に好かれない
これも同様です…
薄々感じていたことを言語化してもらってとても気持ちよかったです。(笑)
ありがとうございました。
4月から新社会人になったものです。今までの経験、そして今まさに仕事が始まって、悩んでいたことが解決しました。心をまっさらに、社会人としてあるべき姿、心に刻んで明日から行動したいと思います。ありがとうございます。