実はホワイト?現場社員が語る、大手非鉄金属メーカー開発職の仕事内容と実態

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大手非鉄金属メーカー…

時価総額ランキング順に企業を並べれば、住友電工、三菱マテリアル、古河電工、住友金属鉱山、フジクラと日本を代表するような一流企業がズラッと並びます。

こうした日系メーカーは一般的にはホワイトで福利厚生も手厚いと言われておりますが、実際のところ現場での仕事内容はどうなのでしょうか?

 

ということで本日は、Twitterにて電験インフルエンサーとして活動中のどわーふさんに記事を寄稿していただき、大手非鉄金属メーカー開発職の仕事内容と実態について詳細をお伝えしたいと思います。

どわーふさんさんは大手非鉄金属メーカーに研究開発職として3年間従事した経験があるということで、現場の生々しい仕事内容を本記事でリアルにご紹介していきたいと思います。

 

ちなみに、どわーふさんのTwitter、ブログは下記になります。

 

Twitterはこちら

 

下記からは僕の文章ではなく、どわーふさんからの寄稿文になります。

では、見ていきましょう!

自己紹介

初めまして。

就職・転職や「電験三種」という資格に関する内容に関してTwitterとブログで日々発信をしているどわーふと申します。

 

僕のキャリアを簡単に記載しますね。

 

私大院電気科卒

→東証1部上場大企業 非鉄金属メーカー(年商数千億円) 研究開発3年&生産技術1年

→自動車部品メーカー(年商数兆円) 設計開発半年ちょい

→設備管理業務 現職

 

今回は、新卒で入社した非鉄金属メーカーでの研究開発経験についてお話ししていきたいと思います。

まずは、私が非鉄金属業界に新卒で就職した理由についてお話しします。

 

私が非鉄金属業界に就職した理由

一言で言うと、電気が苦手だったからです。

電気科卒なのに何言ってんだって感じですが、電気になるべく関わらない仕事をしたいと考えたのが大きな理由です。

 

ですので僕の学生時代の研究も素材関係でした。

 

「電気になるべく関わりたくない、でも研究開発職に就きたい…」

 

そのような思いがあったので、電気ではなく非鉄金属業界の研究開発職に就職しました。

 

僕の学生時代の話をさせていただきますが、僕は電気科の学生であるにも関わらず、電気が大嫌いでした。

とはいえこれは電気科の学生にはありがちなのことでして、講義の内容に全くついていけず、電気を嫌いになる学生は結構おります。

 

個人的に嫌になった講義は、「電気・電子回路」でした。

 

私ごとで恐縮ですが学生時代、本当に苦手で…。

 

RL、RC、RLC回路…。エミッタ、ベース、コレクタ…。

頭の上に??マークが常に浮かんでいました。

 

講義を聞いていても気が遠くなるようでした。

 

ちなみにこれらの講義中、僕の友人はみんなマリオカートに夢中でしたw

 

その中でも僕は特に劣等生だったのですが、そんな僕でも

 

「自分の将来は大丈夫なのか??」

と考え込むほどでした。

 

そんな中、4年生になる時期がやってきます。

4年生と言えば、研究室選びの時期です。

 

これ、実は卒業においても就活においても、超重要なのです。

 

週に何回研究室にくる必要があるのか、教授は自分のことを卒業をさせてくれる人間なのか、そもそも緩い雰囲気で研究ができるのか…。

研究室の選択で卒業可否が決まるかもしれませんから。

 

そこで目に入ったのが電気電子材料系の研究室です。

 

見学して話を聞くとその研究室では、実験してサンプル作製・評価を行うだけ。

電気回路の専門知識は利用しないとのこと。

まさに僕が求めていた環境!

 

その研究室に配属、そしてその知識を活かして就職までこぎつけました。

 

材料を研究して材料メーカーに就職する…

 

これ、巷では知られておりませんが、開発職の就活王道ルートなのです。

そして、材料メーカーではまったり働くことができます。

これぞ僕の求めていた環境!

 

ということで、電気嫌い、かつホワイトな職場環境を求めていた僕は大手非鉄金属メーカーに就職することに決めました。

巷で言われている通り、非鉄金属メーカーは仕事が楽そうですからね。

 

人生は長いです。ある程度余裕を持った人生を歩みたいということもあり、大手非鉄金属メーカーに入社することになりました。

 

非鉄金属業界開発職の仕事内容とは?(専門的なので読み飛ばしていただいても構いません)

※この項目に関しては、専門的な内容になりますので読み飛ばしていただいても構いません。興味のある方のみご覧ください。

 

○新製品の開発(新事事業立ち上げの業務)

所属部署外でプロジェクトを組んで仕事をしていました。

優秀な人を部署関係なく集め、新規事業の立ち上げを目標としていました。

 

詳細は下記です。

 

・社内開発試作品のデータ(インピーダンスなどの電気特性)を取り、まとめる。

・論文やネット情報を確認。気になるものは実際に実験、確認する。

・客先に技術営業として訪問。試作品を提供し折衝。(ファーストコンタクトは展示会が多かったです)

・製品を試作するための治具を設計。3DCADを利用。

・学会発表拝聴。PJに報告書の提出。

・特許執筆。この特許の何に新規性があるか知的財産部に説明し形にしてもらう。

 

○電気部品aの小サイズコストダウン品開発

客先から要求を受けて従来製品のサイズを小さくしたものです。

性能を確認したいからテスト品を支給してほしいとのことでした。

数10個試作(海外子会社にて)し、客先に提出。

また、工程能力を算出し社内報告書にまとめました。

 

○電気部品bの耐熱チューブコストダウン品開発

製造、価格、材料、搬送などの観点から採用できか検討してました。

プロジェクト業務と違い、「従来ある製品」を客先要望に合わせて改善していく、という開発業務でした。

 

入社1年目の話(開発職の話)

入社後3ヶ月は新入社員研修(工場研修と営業研修)でした。

その後は本配属となり、その部署で再び1ヶ月程度研修を行いました。

(電気が嫌で金属メーカーに入社したのですが、実はまさかの電気製品担当に…。とはいえあまり電気回路には関わらない仕事内容だったのでそのまま続けました。)

 

その後の仕事内容は書類作成とサンプル試作が主。

書類作成に関しては0から鍛えられました。

形式的な書類作成ではなく実験データのまとめを行います。

ここには絵を使って、サンプル写真の配置はこうで、エクセルのグラフの折れ線の説明の配置はここに…などなど

一つの書類を作成するだけで何日もかかります。

 

「僕はここでグラフィックデザイナーを目指そうとしているのか…」

 

そう勘違いしてしまうほどでした。

 

サンプル試作に関しては、カッコ良いこと言ってますが被覆を剥いたりするだけの少し細かい作業があるだけです。

なぜそんな面倒な作業をするかというと、50代、60代の先輩は老眼なので細かい部分をみることができないからです!

 

すなわち、サンプル試作の業務をする人間は僕しかいないのです。

 

ですので開発室で僕は、1人工場ライン工をしていました。

 

他の部署の先輩には

「お前大学院まで出て何やってるんだよw」

と深刻な顔で説教。

 

いや、知らんし汗

 

ちなみにこの説教の先輩は、中途入社の優秀な人です。

 

こんな感じの1年目。

個人的な感想としては「寿司職人になるための下積み」、そんな期間だったのだと思っています。

では2年目です。

 

入社2年目の話

少しずつ客先との面会にも出席させてくれるようになりました。

そしてそのあとの議事録は僕の仕事に。

やっと開発っぽい仕事。

ただ、ひたすら文章を修正される毎日でした…

僕の文章スキルが低いのはありますが、社内文書でここまで修正する必要はあるものなのか…。

まあ、とはいえ教育の一貫であったと認識はしていました。

それでも、1〜2回の修正で勘弁していただきたいというのが本音でしたが…

 

そして、議事録以外で業務の大半を占めていたのはPJ内の他部署とのやりとりの翻訳でした。

やりとりの翻訳と聞いて、どこの国の言葉を訳しているのか疑問に思われる方も多いと思います。

 

はい、日本語です。

 

やはり古き悪しき大企業。

言葉足らず、コミュニケーション能力足らず、情報足らず。

(後に自動車部品メーカーに転職しますが情報伝達の正確さに業界の風土の差を感じました。自動車業界なんてスピーディーにやらないと仕事進まないので。)

 

全て日本語といえども、連絡の書類やメールが何を言っているのか全く見当がつきません。

相手は相手でこちらの知らない業務を多々こなしているのですが、情報が少なく理解不明。

これを自職場の人に正確に伝えることが私の主な業務内容でした。

 

これ、一番大変だったかもです。

 

不明な内容があれば逐一メール。

もちろん文頭には「お疲れ様です。開発課のどわーふです。」

文末には「以上、ご確認の程よろしくお願いいたします。」

 

無駄無駄無駄。

 

ちなみに電話ですと足跡が残らないし、言った言わないになるし、欲しい情報を明確に伝えてもらえないことが多々あったことからなるべく利用しませんでしたね。

とにかく議事録を取り、他部署からの連絡をわかりやすくまとめて伝える、そんな仕事を2年目にひたすらこなしておりました。

 

入社3年目の話

担当の仕事も増え始め、ようやく開発者の仕事を全うしている雰囲気に。

試作担当に配属してくれたり、書類作成スキルの向上(先輩が諦めて修正しなくなっただけかもしれませんが)などである程度仕事をこなせるようになってきました。

 

そして、初めての海外出張も経験しました。

担当製品の設計変更にかかる海外出張です!

 

具体的には現地に出張し、図を書いて設計変更について現地メーカーに英語で説明するのです。

3年目になってやっと仕事らしい仕事ができた…という感じですね。ひたすら議事録をまとめるだけの仕事をこなす寿司職人的な時代もありましたが、トータルとしてはそれなりの開発者経験だったかな、と思います。

 

ただ、それに反して開発時代は古き日本企業からではのパワハラが横行しており、メンタルを保つのはキツかったです…。

さて、以下からは大手非鉄金属メーカーにて僕が経験してきたパワハラについて、以下詳しく書いていきたいと思います。

 

パワハラが横行する非鉄金属業界の労働環境

良くも悪くも古い風土。

人間の気質も古いです。

最近は巷でよく言われる、「効率よく早く帰宅しよう」「パワハラはだめ」という考え方はほとんどありませんでした。

 

まあ中にはそれを考えている人もいたかもしれませんが、その職場の常識になるには至らず。

 

主に僕含め3人で業務してましたが直の先輩は50代のおっさん。

その人からよく言われていた言動を列挙しますね。

 

・お前何やってんねん!?

・頭おかしいんとちゃうか!?

・知らん!自分で考えて!(いや、考えた案でOKか確認してるんですが…)

・昨日18時で帰ったよね?もう定時には帰れないよ!?(定時は17時です。この人の定時は20時のようでした。)

・このままじゃ残業40時間超えちゃうでしょ!?うまくやって!(いや、毎日やったら3時間×20日で月60時間何だけど…。祝日や外出NRが重なりだいたい何とかなってましたが汗)

・土曜出勤しなくていいの!?仕事たまってるでしょ!?

(たまってるのは社内のなんかよくわからん、何を目的にやってるかもわからない研究だけです。「とりあえずデータ蓄積したいから、あいつに全部やらせとこうぜ」的な風潮。いずれは辞めると思っていたので流石に全て無視してました。サービス残業出勤は今後に何もプラスにならないので。)

 

いや本当にキツかったですね…。

 

こんな感じで常に眉間にシワを寄せたおっさんが常に隣にいたので、必死におっさんの機嫌がいい時を見計らってました。

ちなみにそのおっさんですが、上司に対しての愛想はものすごくよく、いつも話しかけていました。

上司との会話後2秒くらいはいつもその機嫌・愛想が維持されていました。上司にゴマスリおじさんでしたね。

いや本当、あいつは頭おかしかったです。

モンスターです。

この時は僕も新卒で初めての部署だったので、おかしいとは思っても確証はなく、全てを否定はできずネガティブな日々でした。

今考えればすぐ辞めても良かったなと。

 

さて、ここまでは僕の周囲のお話。

僕の近くにたまたまこんなおっさんがいたというだけの話です。

 

次は会社全体として見ていきましょう。

 

福利厚生など、働き方

地方工場には社宅があり、月に数千円で借りれたかと思います。

社宅のない工場ですと半額までアパート代が支給されます。

他は保養所があったりですかね。

 

フレックス制度は限られた部署でのみ存在しました。開発部にはなかったです。

 

食事代の支給は工場により異なり、会社側が全額負担か一部負担をしてくれます。

 

働き方に関しては2chに書いてある通りそこまで過酷な労働は強いられません。

基本的には残業は月に40時間程度です。

忙しい部署は100時間などもあるようでしたが、珍しいです。

東証1部上場で過去に労基が来たという経験も踏まえてか、サービス残業を強いる風土ではなかったです。

社会の変化が苦手で、古き良き日本の文化に馴染める方にはおすすめの業界かと思います。

 

ただし、労働時間がホワイトなのとパワハラが横行する職場がどうかは別問題ですから、そこはしっかり事前に調べておくと良いのかなと思います。

 

そして、入社して4年、私はこの会社を退職することとなります。

下記、退職理由です。

 

退職を決意した理由

主に下記2点です。

 

・会社の業績が思わしくなかったとこと。また、それに比例してネガティブな社内の雰囲気が嫌だった。

・他社で自分の力を試してみたかった。工学的、技術的な面でレベルの高い環境に触れたかった。

 

ありふれた内容ですね。

でも、退職を決意した理由というよりも僕のそもそものマインドが「何も知らない新卒で決めた会社に洗脳されて一生生きていくなんてまっぴらだ」というものだった、というのはあるかもしれません。

 

転職に特別抵抗なかったので。むしろ転職をして新しい環境にチャレンジしてみたかったのです。

 

ちなみに現在3社目ですが、この道に間違いはなかったと確信をしています。

強いて言えばもっと早く辞めれば良かったですかね。

とはいえ、過度な残業を強いられることはないですし、給料もそこそこで開発経験もそれなりに積むことができますので、日系メーカー特有の古い体質に耐えられるのであれば就職をするのもありかもしれません。

就活生の皆さんには、自分はどのような働き方をしたいのか?自分にはどのような職場、人間関係が向いているのか?その辺りを考えて企業選びをして欲しいですね。

 

まとめ

以上!どわーふさんからの「実はホワイト?現場社員が語る、大手非鉄金属メーカー開発職の仕事内容と実態」でした!

 

古い体質の業界、企業ですから若手の間は下積み期間が長いのと、配属される部署と上司によってはハズレを引いてパワハラを受けることがあるかもしれませんが、それを除けば給料そこそこ、残業代はしっかり出る、それなりに開発経験は積めますし海外にも行けるわけですから、まあ1社目の就職先としてはアリなのかもしれません。

 

ちなみに、大手非鉄金属業界についてのさらに詳しい仕事内容、業界分析についてはUnistyleというサイトで勉強することをオススメします。

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素材メーカー大手4社の比較記事もありますし、非鉄金属業界に関する記事が掲載されているサイトってあまりないと思うので、かなり参考になると思いますよ!

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ということで以上、出版業界の営業職の仕事内容について、でした!

 

 

ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。


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