食品業界といえば、就活では大人気の業界です。
しかし、その人気さとは裏腹に、この世の中にはブラックな大手食品メーカーも多く存在します。
1つ例を挙げると、理系の院卒に対し、工場でのライン作業を3〜4年も強いるようなブラック大手食品メーカーもあるのです。
この会社の具体名は出しませんが、日本人なら絶対に知っている会社であり、誰しもが食べたことのある食品を作っている、日本を代表する大手食品メーカーです。
ということで今回は、某大手食品メーカーに3年半勤め、ブラック労働に従事し続けたJさんへのインタビューを元に、大手食品メーカーのブラック労働、ライン作業の実態について書いていきます。
インタビューの様子はYouTubeにもアップしておりますので、「動画で見てみたい!」という方はこちらの動画をご覧ください。
僕が質問をして、Jさんに解答していただく形式で記事を書いていきたいと思います。
では、見ていきましょう!
※食品メーカーの全てが本記事のような実態というわけではなく、あくまで1つの会社の一例であるということはご了承ください。
目次
そもそも、なぜ大手食品メーカーに就職しようと思ったのですか?
なぜ大手食品メーカーに就職しようと思ったのか、正直な話、大した理由はありません。
大学にたまたま人事の方が来ておりまして、人事の方とお話しして興味があったので受けてみました。
新卒求人の応募要項には、「勤務時間8:00〜17:00」と書いてあり、採用HPにもビシッとスーツを着たサラリーマンの画像が貼ってありまして、大手でホワイトそうだし、給料も良いだろうと思って軽い気持ちで受けたのがきっかけです。
ただ、今思えばそれが悪夢の始まりでした…しっかりと研修期間の長さやキャリアプランなどを事前に聞いておくべきでした…
どこがブラックでしたか?
ズバリ、工場のライン作業です。
入社して知ったことなのですが、院卒大卒問わず、新卒は全員工場のライン作業に配属されるのです!
当たり前の話ですが、食品メーカーですので毎日食品を作り続けなければいけません。ですので、24時間工場を稼働させ続けなければならない都合上、昼勤務の12時間勤務と、深夜勤務の12時間勤務の2交代制で工場労働が回されておりました。
正社員は基本的にアルバイトがシフトに入れない時間に勤務することになっておりまして、正社員であろうと就業時間帯はマチマチでした。
中には、「深夜2:00から勤務!」ということもざらにありまして、常に不規則な労働時間で働かされました。
既に退職した同期も、退職後なのに関わらず深夜2時くらいに突然起きてしまうなど、未だに実生活に支障をきたしているようです。
そして、さらに驚くべきことに、総合職社員の工場での勤務期間は、平均で3年から4年ということでした。
つまり、理系院卒であろうと3、4年、工場で勤務しなければならないのです!
大学院で一生懸命研究した内容を一切活かすことができず、3〜4年間もライン工場の作業に従事しなければならないなんてのは大変な屈辱です。そもそも、会社としても人材の無駄遣いであると思います。
東京理科大の院卒の同期がおりましたが、彼はライン作業が嫌ということで、わずか1年ほどで会社を辞めていきました。
こんなことは説明会でも一切話されなかったため、衝撃でした。
ライン作業の具体的な仕事内容は?
私の場合は、生地にイチゴをひたすら乗せたりだとか、バナナの皮をひたすら剥いたりだとか、そんなことをしておりました。
それが12時間ひたすら続くのです。それも正社員で3年。もう地獄ですね。
まあ、私は作業に関してはそこまで苦ではなかったのですが、太陽の光を浴びれないことが一番きつかったですね。
通勤して工場の中に入ったらもう、食品衛生上外に出られないわけですから、12時間丸々太陽の光を浴びられないことになります。
これは本当にひどくて、私の同期なんて工場のことを「刑務所」なんて呼んでたりしましたからね。本当にカイジの地下施設みたいな感じです。
また、どの工場にも「お局」的な存在がおりました。要は正社員のライン作業のプロです。
このライン作業内のお局さんがまた厄介でして、未だに忘れもしない、私が研修初日に工場配属になった時、ミスをしました。
まあ初めてのことなのでそりゃミスをするとは思うのですが、その時そのお局さんには、
「バカ野郎!!!!そんなミスはアルバイトすらしねえよ!!!」
と怒鳴られました。
正直な話、ライン作業の仕事にはアルバイトも正社員も関係ありませんし、むしろ手馴れているアルバイトの方がミスをしないでしょう。初日で慣れていない中、これほど怒られたのはかなり理不尽でしたね…
さらに、工場内にはボタンがたくさんあるのですが、
お局「そこのボタン押せよ!!」
私「そこってどこですか??」
お局「そこだよそこ!!!わかるだろ!!!」
などと怒鳴られることもありました。正直、初日なのでどのボタンがどれなんてわかるわけがありませんし、「そこ」と言われてもわかるわけがないのです。
他にも例を挙げたらキリがないのですが、とにかくライン作業は理不尽が多かったですね…
転職する同期も多かったのでは?
これまで見てきたように、1日12時間労働がデフォの不規則な深夜労働を強いられてきましたので、面接を受ける時間すらありませんでした。そんな状況下で転職活動をしたところでうまくいくはずもなく、同期は転職に成功できたとしても、非正規や契約社員に落ちてしまうのがオチでした。
また、仮に正社員で転職できたとしても、工場のライン作業をやっているだけでは社会人スキルも何も身についていないので、転職するにしても同業の同じような仕事にしか就けない同期が多かったです。
ですので、私のようにブラック食品メーカーに就職してしまったと思ったなら、今すぐにでもその会社をさっさと辞めて、たっぷり選考を受けられる時間を手にしてから、しっかりと転職活動をした方が良いと思います。
会社は離職率の高さを改善しないのですか?
大卒の離職率は3年で3割ほどでした。
弊社では「七五三」という表現されていたのですが、高卒7割、高専卒5割、大卒3割ほどの割合で会社を辞めていきました。
正直な話、数字上は3年で3割ですが、同期のほとんどは会社を今すぐにでも辞めたいと思っているでしょうし、そもそもなかなか会社を辞められない雰囲気があるがために離職率が3割程度に留まっている….という印象です。
「とりあえず3年働け!」というよくわからない精神論がまかり通っていますし、離職率が高い件については上司も、「辞める奴が悪いだろ」の1点張りで、離職率に関しては全く改善はされない状況でした。
また、弊社はテクノロジーを拒否する会社でして、工場に新技術はいつまで経っても導入されず、ずっと安価な労働力に頼っている印象でした。
理系院卒の優秀な若者で工場のライン作業でこき使われ、疲弊し、新しいテクノロジーは導入されず、上も「辞める奴が悪いだろ!」の1点張りで改善はされない…大手といえど、未来はない印象でしたね…
なぜ退職したのですか?
率直に、心も体力も限界でしたので、直属上の司に「もう辞める!」と伝えました。
ただ、辞めるのも一苦労でした。
上司に辞める旨を伝えたところ、
「お前なんて、どこに行っても通用しねえよ」
「お前、親を裏切るのか!!?」
などなど言われ、退職には一苦労でした。
直属の上司のことを親と思ったことなんて、一度もなかったんですけどね…
結果として、直属の上司とは5回もの面談しなければなりませんでした。最終的には、「自分にはやりたいことができました。」とでまかせを主張することで、なんとか辞めることができました。
私は実家通いだったのですが、両親としても、衰弱している私の様子を見ておりましたので、退職に関しては応援してくれました。
「思っていた仕事と違う!」と求人詐欺に合った新入社員に伝えたいことは?
私の場合は極端でしたが、工場のライン作業であったとしても、特に何も考えずにひたすら同じことをやっていたいという人にとっては、そこまで過酷な環境ではないのかもしれません。
給料はやはり大企業なだけあってそこそこですし、ボーナスも半年で40万円ほど出ます。
私の場合は月収20万そこそこでしたが、残業代はしっかり出ます。そのため、12時間働いた分の給料はきっちりといただいておりました。
ですので、お金という面で見れば大企業の恩恵は受けられたかなという感じです。
ただ、やはり私のように、「思っていた仕事と違う!」とか「自分で何かやりたい!」とか「自由な時間が欲しい!」と思う人であればすぐに退職して、今すぐ転職することをオススメします。
自分がそうだったからこそ言えるのですが、3年や4年、ライン作業などのスキルの身につかない業務を経験するのは人生の無駄です。
今の仕事に無意味さを感じており、将来的にそれが改善される気配もなければ、今すぐ会社を辞めて、転職活動を始めた方が良いと思います。
ちなみに、私は入社後即、リクナビNEXTやマイナビジョブ20’sなどの転職サイトに登録し、同期とお互いに情報交換をしていました。
同期も私も、入社後3〜4年間をライン作業工として過ごさなければならないと聞いた時点で、この会社に骨を埋める気はさらさらなかったんですよねw
まとめ。せっかく大学まで出たのに、工場のライン工になるのは人生の無駄です
以上!「大手食品メーカーの知られざるブラック労働、ライン作業の実態」について見てきました。
せっかく高い学費を払って大学、もしくは大学院まで出て、日本の一流大手食品メーカーに入社できたのに、やらされる仕事が3年間のライン作業じゃ、そりゃ精神もおかしくなりますよね…
20代の時間は貴重です。無駄な仕事を数年間も続けて、自分の市場価値を貶めてしまうくらいなら、Jさんのようにさっさと転職することをオススメします。
ちなみに、Jさんは食品メーカーを退職後、Web業界への転職を目指して目下活動中です。
ご自身のYouTubeチャンネルも開設しておられますし、自分の好きなことを精力的にやっているみたいです。
日本にいる限り、若者の仕事なんてたくさんあるんですから、無理に嫌な仕事なんて続ける必要はないんですよ。
Jさんも言っておりましたが、ヤバイと思った時は休みましょう。逃げましょう。
日本人はやたら我慢をしてしまう傾向にありますが、病気になったり死ぬくらいだったら、お金がなかったとしても休んだほうが絶対にいいんです。金なんてまた稼げばいいんですから。
日本人は幼少期から「嫌なことから逃げてはいけない!」と教え込まれますが、そもそも「逃げる」ことは古来から最も有効な戦略です。
「ニュータイプの時代」という本には、次のような記述もあります。
魏晋南北朝時代に編纂された有名な兵法書「兵法三十六計」の最後には、「走るを上と為せ」という項目があります。これはつまり、「逃走は最善の策である」という意味です。
すなわち、「逃げる」ことは古来から有効な戦略だったわけです。
だからこそ、体調に何かしらの異変が起きて、「ヤバそうだ」と感じたら、さっさと逃げることは自分の身を守る上でも最適な戦略なのです。
仕事を辞めるというのは、休職でも、部署異動でも、退職でも、どれでも構いません。とにかく、「ヤバかったら今の仕事から離れる」という点を重要視して頂ければと思います。
「逃げたいのは山々だけど、そんなことを上司に伝えても怒鳴られるだけだよ…」
「自分がいなくなったら、会社が回らないよ…」
なんて思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんな方こそ今すぐ逃げてください。そんなクソ職場で働いても、未来はありません。
ちなみに、僕自身も嫌な会社から逃げて逃げて逃げまくることで、最終的にはWeb業界に転職し、自由な働き方を手に入れることができました。
思い切って大手企業を辞めることで、僕の人生が変わった話については以下記事に詳しく書いております。興味のある方は是非とも合わせて読んでみてください。
→高学歴で大手企業に入社するのは幸せか?僕は1年未満で辞めました
ではでは、自分の健康を第一に考え、「ヤバイと思ったら逃げる!!」この価値観を持った上で、この世知辛い日本社会を生き抜いていきましょう。
ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。
ちなみに、
①ブログには書けないようなさらに濃い話
②就活や転職をする際に、必ず知っておくべきこと
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