「大企業の子会社に入社できれば、ホワイトだし給料もそこそこだし、人生は安泰!」
みなさん、こんな風に考えていませんか?
ところがどっこい。僕の周囲を見ている限りでは、全くそんなことはありません。
大企業のグループ会社や子会社に就職した知り合いはたくさんいますが、漏れなくみんな不幸になっております。
ということで、本日はそんな知人たちの中でも、“大手総合商社の子会社”に就職した友人のお話をしたいと思います。
便宜上、彼のことを“Yさん”とします。
Yさんは新卒で某地方銀行に就職するも、あまりのブラックさにわずか1年で退職
ホワイトな職場環境を求め、大手総合商社の子会社に転職することとなります。
総合商社の子会社での働き方は、Yさんにとって非常に満足のいくものでした。
地銀で働いていた頃はサービス残業が当たり前の世界でしたが、ここでは残業はそもそもほとんどありませんし、あったとしても残業代は満額もらえるのです!
しかも、親会社である総合商社の制度が継承されているのでコンプライアンスにも厳しいです。パワハラ対策も充実しており、上司に理不尽なことを言われることもほとんどありません。
「ハッキリ言って、めちゃめちゃホワイトな働き方ができていたと思います。」
「フレックス制度も利用できるし、有給も取得したい時に取得できる。働いていて一度もブラックだと思ったことはありません。」
とYさんも振り返っていました。
しかし、Yさんはそんなホワイト企業を、わずか1年で退職することとなります。
なぜYさんは、そんなホワイトな職場をやめようと思ったのでしょうか?
その理由は、一言で言えば「子会社だから」ということです。
ということで本記事では、Yさんの実体験談を踏まえつつ、「大手総合商社のグループ会社といえど、子会社からは今すぐ逃げた方が良い理由」について詳しく解説していきます。
今現在、大手企業の子会社で働かれている方にとって非常に参考になる内容と思います。ぜひ最後までご覧ください。
目次
大手総合商社のホワイト子会社を退職した理由
では、Yさんが大手総合商社のホワイト子会社を退職した理由について1つ1つ見ていきましょう。
子会社でいくら頑張っても、出世ができないという現実
決定的な理由は、こちらです。
自分が子会社でいくら頑張ったところで、役員には絶対になれないことが自明だったということです。
頑張れば部長くらいにはなれるかもしれませんが、それでもせいぜい部長止まりです。
なぜかといえば、社長を含めて役員連中はみんな、親会社の総合商社からの天下りという現実があるからです。
どんなに仕事を頑張ったしても、子会社社員でいる限りは役員には絶対になれないという現実…
これでは、仕事に対する意欲なんて湧くわけがないですよね。
仮に部長にはなれたとしても、年収はせいぜい800万円〜1000万円….
責任も重くなりますし、忙しくなることは明白です。
実際に目の前にいる部長の働きぶりを見てみれば、月に40時間程度の残業をこなし、家と会社を往復するだけの毎日。
役員からは、「売上を上げろ!」と常にプレッシャーをかけられています。
「部長にもなりたくないし、かといって平社員のまま窓際族として過ごすのも嫌だ….」
Yさんは、入社1年目にしてこんな葛藤を抱えることとなるのです。
いくら努力をしても、子会社から親会社に這い上がることはできません。
親会社の社員は、体育会系で東大早慶の人ばかり。
入社する入り口を間違えてしまうと、永遠に差別されてしまう、こんな現実を直視することとなったのです。
親会社とは全く異なる福利厚生
差別と言えば、福利厚生も親会社とは全く異なります。
具体的には、
・親会社の社員は家賃補助がたくさん出るが、子会社はゼロ
・親会社では社員食堂があるが、自分は利用することができない
….などなどです。もちろん、いわゆるそこら辺の中小企業よりは待遇が良いかもしれませんが、親会社よりは明確に劣ります。子会社にいる限り、子会社差別からは永遠に抜け出すことはできないのです。
同じ仕事をしているのに、親会社と子会社で給料が異なるという身分差別
福利厚生だけでなく、給与水準も親会社とは明確に異なります。
Yさんは言います。
「親会社の社員さんたちと比較すると、僕らは7割くらいの給料しかもらっていないんです。」
具体的に言うと、残業がほとんどないという理由もありますが、Yさんは29歳で年収が500万円くらいだったということです。
一方で親会社なら、30代で800〜1000万円ほどの年収をもらうことができます。
同じような仕事をしているのに、親会社と子会社とで年収水準が全く異なる…Yさんはこの事実に耐えられなかったのです。
ちなみに、同じビルで同じように働いていたとしても、社員証の色で親会社の社員なのか子会社の社員なのかが明確に区別されています。
つまり、廊下ですれ違っても、親会社の社員なのか子会社の社員なのかが社員証の色で一目でわかるということです。
Yさんも、これにはいつもコンプレックスを感じていたと言います。
極め付けは、子会社の社員のことを見下す社長の発言です。
社長はもちろん親会社の天下りですから、元々は親会社で働いていたエリート社員です。
そんな社長は、子会社の社員の前でこんなことを言うのです。
「俺はこんなちまちました仕事じゃなくて、親会社でこんなでかい仕事をしていたんだぜ!」
Yさんも、昔話や自慢話をしてくる社長に対しては辟易していたんだとか…
親会社の動向に振り回される働き方が嫌になった
最後の理由は、「親会社の動向に振り回される働き方が嫌になった」ということです。
例えば、子会社は売却される可能性があります。
2022年には日立製作所の子会社であった日立物流が親会社から売却され、社名が変わりました。
そうすると、当たり前の話ですが子会社の社員はその中で振り回されます。売却される過程で人員整理がなされる可能性もあるかもしれませんし、親会社の以降で給料も、働き方も、180度変わってしまう可能性があります。
親会社の動向に振り回され、とても安定したサラリーマン生活を送ることができない….Yさんはそう考えたのです。
子会社社員という奴隷身分を脱し、大学職員に転職を成功させる
そんな中、Yさんは子会社という奴隷身分からの脱却を決意します。
転職エージェントをフル活用し、大企業の親会社や公的機関、商工会議所、大学職員などを中心に片っ端からエントリーを繰り返しました。
とにかく、「少しでも興味を持ったらエントリーしてみる」ということを繰り返したということです。
合計で80社ほど受験し、そのうちいくつかの組織から内定をもらい、最終的には大学職員に転職を決定したということです。
大学職員への転職を決定した理由として、Yさんはこう語っています。
大学は、日本で最も安定している組織の1つだと思ったからです。
学生さんからの学費ももちろんですが、国からも交付金がもらえて、中には受験料収入だけで数十億稼いでいる大学もあります。
給料についてはどこの大学職員になるかで変わってくるのですが、どの大学でも給与水準は悪くはありません。
公立大学であれば国家公務員としての待遇とほとんど同じですから、待遇は良いです。
まとめ。子会社からは、今すぐ逃げろ
以上、大手総合商社の子会社から大学職員への転職を成功させたYさんの実体験談でした!
Yさんも仰っている通り、子会社の待遇は悲惨です。
同じような学歴なのに、所属組織が違うだけで給料/待遇が180度異なるなんて、とてもじゃないですが耐えられないですよ….
ちなみに、中国の古典「史記」には、
「鶏口(けいこう)となるとも牛後(ぎゅうご)となるなかれ」
という諺が出てきます。
この諺の意味するところは、「強い勢力のあるものにつき従うより、たとえ小さくても独立したものの頭(かしら)となれ!」ということです。
これを今回のお話に置き換えるならば、「強い勢力に付き従っているだけの子会社に就職するよりも、小さくても良いから独立している会社に行け!」ということです。
Kさんは会社ではなく大学職員に転職したわけですが、別に大学職員でなくとも、長いものに巻かれずに独立して事業を運営している会社や組織であればどこでも良いと思います。
例えば、日本には非常にニッチな分野でトップシェアを誇っている優良企業が山ほどあります。
そういった会社に目をつけて転職活動を行うのは非常に頭の良い戦略でしょう。
もしくは、僕のように「誰からも雇われたくない!自分のスキル1本で食っていきたい!」という方は、イマドキのWeb/IT企業に転職するでも良いと思います。
方法こそ色々ありますが、1つ確かなことは、「子会社から今すぐ逃げるべき」という事実です。
「鶏口(けいこう)となるとも牛後(ぎゅうご)となるなかれ」
この諺を胸に刻んで、「子会社から今すぐ逃げる!」ということを意識して、転職活動を頑張っていきましょう。
ではでは、今日はこの辺で。
※ちなみに、僕自身も転職を繰り返すことで、最終的にはWeb業界に転職し、自由な働き方を手に入れることができました。
僕が日系企業の営業職から逃げて逃げて、Webマーケティング職に転職して人生が変わった話については以下記事に詳しく書いておりますので、興味のある方は是非とも合わせて読んでみてください。
→日系企業の営業職からWebマーケティング職に転職して人生が変わった話
ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。
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